2008年02月15日
第2回ブラッシュアップセッションの報告
韓国OPI研究会ブラッシュアップセッション報告
日時:2007年12月21日(金)10:00~15:30
場所:時事日本語社 鐘路第2キャンパスTestmate 302号室
トレーナー:牧野成一トレーナー(プリンストン大学)
参加者:(会員)飯田綾織/奥山洋子/小野育子/川口慶子/木田佳与子/金淑子/迫田亜希子/孫貞淑/趙文煕/早矢仕智子/峯﨑知子/文賢一/米澤史織/李恵栄/湧田美穂(15)
(五十音順・敬称略)合計17名
【ブラッシュアップセッション内容】
10:00~11:00 OPIのポイント総復習(報告①)
11:00~12:00 牧野成一トレーナーによるデモンストレーション(報告②)
討論
12:00~13:15 昼食
13:15~14:45 OPI会員からの提出テープのインタビュー判定(2本)(報告③)
討論
14:45~15:00 休憩
15:00~15:30 最近のOPIの動向について(報告④)
16:00~ 牧野先生を囲んでの懇親会
報告①
以下の項目を中心に講義をいただいた。
・超級レベルのトリプルパンチ及びロールプレイ。
・初級-上と中級-下、中級-下と上級-下の判定。
・下位レベルの上・中・下の判定方法。
・抽出方法と質問の型。
・スパイラルと「ウチとソト」。
報告②
上級-上ないし超級と思われる被験者のデモンストレーション。
トレーナーの判定は超級であったが、参加者の判定は上級-上が多かった。
その判定の違いについて討論を行いながら、超級話者の特徴や超級判定のポイントについて理解を深めた。
報告③
1.川口慶子さん提供テープ(上級-中・上)
2.峯﨑知子さん提供テープ(初級-上)
1については、出席者の判定がほぼ一致したが、超級へとつながるロールプレイの敬語の使用について討論が行われた。
2については、判定が分かれた。トレーナーの判定は初級-上であったが、参加者の多くは中級-下であった。結果的には、
午前中の講義内容であった初級-上と中級-下の判定基準を具体的に検証したテープとなった。また、韓国語学習者の
発音や発話の特徴に慣れてしまっている韓国在住の私たち教師にとっては、聞き返しの問題を含め、多くの示唆を得るもの
であった。
報告④
牧野トレーナーからは、具体的な部分として、新しくACTFLのマニュアルが変更されたというようなことはないという報告が
あった。しかし、最近の傾向としては、超級を完全なる超級と超級でもベースラインにいるレベルとの二段階に分ける方向性が
でているということだった。
また、CEFRの動向を見ながら、コンピュータ時代の現代においては、具体的にデータを分析するといった考え方
(コーパス理論)を用いた客観的な基準が作られつつある状況であり、そこにOPIの新しい展開や発展も期待されるもの
であるという話だった。
最後に、
牧野トレーナーの「皆さんは、動向を聞くのではなく、自ら作っていかなければならない」とおっしゃった言葉が印象に
残りました。また、「しばしば批判の対象にもなるけれども、OPIの面白さは、コミュニケーションをしながら試験をすること
である」と言われたことも、まさしくOPIのOPIたる魅力と可能性を再確認させてくれるものです。それは、「縦軸の気づき」を
自ら学習者に提示していくという教育本来の意味とオーバーラップするOPIの意義なのではないでしょうか。牧野トレーナーが
「大学教育の中で、全員が超級になるように日本語を教えている」と力強くおっしゃった声が忘れられません。
韓国国内における韓国語教育者との交流や共同研究、SJPTとのかかわりなど、韓国OPI研究会として「動向を作っていく」
べき、大きな時期や岐路に立っている状況の中で、牧野トレーナーには温かく大きな力をいただいたようです。あらためて、
感謝を申し上げたいと思います。
ブラッシュアップセッション後、参加者は、インサドンにある韓定食のお店『智異山』で牧野トレーナーを囲んでの懇親会を
行いました。おいしい韓定食をいただきながら、楽しい時間をすごすことができたことを付け加えて報告させていただきます。
なお、写真はHPに掲載予定。
2007年12月28日 文責 早矢仕智子
日時:2007年12月21日(金)10:00~15:30
場所:時事日本語社 鐘路第2キャンパスTestmate 302号室
トレーナー:牧野成一トレーナー(プリンストン大学)
参加者:(会員)飯田綾織/奥山洋子/小野育子/川口慶子/木田佳与子/金淑子/迫田亜希子/孫貞淑/趙文煕/早矢仕智子/峯﨑知子/文賢一/米澤史織/李恵栄/湧田美穂(15)
(五十音順・敬称略)合計17名
【ブラッシュアップセッション内容】
10:00~11:00 OPIのポイント総復習(報告①)
11:00~12:00 牧野成一トレーナーによるデモンストレーション(報告②)
討論
12:00~13:15 昼食
13:15~14:45 OPI会員からの提出テープのインタビュー判定(2本)(報告③)
討論
14:45~15:00 休憩
15:00~15:30 最近のOPIの動向について(報告④)
16:00~ 牧野先生を囲んでの懇親会
報告①
以下の項目を中心に講義をいただいた。
・超級レベルのトリプルパンチ及びロールプレイ。
・初級-上と中級-下、中級-下と上級-下の判定。
・下位レベルの上・中・下の判定方法。
・抽出方法と質問の型。
・スパイラルと「ウチとソト」。
報告②
上級-上ないし超級と思われる被験者のデモンストレーション。
トレーナーの判定は超級であったが、参加者の判定は上級-上が多かった。
その判定の違いについて討論を行いながら、超級話者の特徴や超級判定のポイントについて理解を深めた。
報告③
1.川口慶子さん提供テープ(上級-中・上)
2.峯﨑知子さん提供テープ(初級-上)
1については、出席者の判定がほぼ一致したが、超級へとつながるロールプレイの敬語の使用について討論が行われた。
2については、判定が分かれた。トレーナーの判定は初級-上であったが、参加者の多くは中級-下であった。結果的には、
午前中の講義内容であった初級-上と中級-下の判定基準を具体的に検証したテープとなった。また、韓国語学習者の
発音や発話の特徴に慣れてしまっている韓国在住の私たち教師にとっては、聞き返しの問題を含め、多くの示唆を得るもの
であった。
報告④
牧野トレーナーからは、具体的な部分として、新しくACTFLのマニュアルが変更されたというようなことはないという報告が
あった。しかし、最近の傾向としては、超級を完全なる超級と超級でもベースラインにいるレベルとの二段階に分ける方向性が
でているということだった。
また、CEFRの動向を見ながら、コンピュータ時代の現代においては、具体的にデータを分析するといった考え方
(コーパス理論)を用いた客観的な基準が作られつつある状況であり、そこにOPIの新しい展開や発展も期待されるもの
であるという話だった。
最後に、
牧野トレーナーの「皆さんは、動向を聞くのではなく、自ら作っていかなければならない」とおっしゃった言葉が印象に
残りました。また、「しばしば批判の対象にもなるけれども、OPIの面白さは、コミュニケーションをしながら試験をすること
である」と言われたことも、まさしくOPIのOPIたる魅力と可能性を再確認させてくれるものです。それは、「縦軸の気づき」を
自ら学習者に提示していくという教育本来の意味とオーバーラップするOPIの意義なのではないでしょうか。牧野トレーナーが
「大学教育の中で、全員が超級になるように日本語を教えている」と力強くおっしゃった声が忘れられません。
韓国国内における韓国語教育者との交流や共同研究、SJPTとのかかわりなど、韓国OPI研究会として「動向を作っていく」
べき、大きな時期や岐路に立っている状況の中で、牧野トレーナーには温かく大きな力をいただいたようです。あらためて、
感謝を申し上げたいと思います。
ブラッシュアップセッション後、参加者は、インサドンにある韓定食のお店『智異山』で牧野トレーナーを囲んでの懇親会を
行いました。おいしい韓定食をいただきながら、楽しい時間をすごすことができたことを付け加えて報告させていただきます。
なお、写真はHPに掲載予定。
2007年12月28日 文責 早矢仕智子
Posted by J-OPI-K at 21:44│Comments(0)
│ブラッシュアップセッション