2018年12月11日

2018年第4回定例会報告書

日程: 2018年12月1日(土)14:00-17:00(14:00受付開始)

場所: スタディルーム(모임공간 국보 :大田テジョン市所在)302号室

参加者: 10名(電話参加1名、デモの被験者1名を含む)

内容:

14:10-14:25 OPIの概要説明(迫田先生)
           OPIのメインレベル/サブレベルの区分、インタビューの方法

14:25-14:55 デモンストレーション
           被験者:ハンバット大学日本語科2年生(男性)
           テスター:小島

14:55-15:45 デモンストレーションのレベル判定についての話し合い
           ■インタビューの話題は、音楽ゲーム→日本語の勉強
            →大学受験のこと→都市開発について、と展開した。
            細かい文法の間違いがありつつも、全体的に上級のタスク
            をこなせていたという点が参加者の一致した見解になった。
            一方で、超級のタスクを十分に行うための質問の仕方につ
            いて以下のような意見が出た。

           ・ロールプレイにおける友達言葉を引き出す際に、被験者が
           「Aさんは○○(普通体)」と言っていたという形式を多用してい
           たが、これは純粋な友達言葉として認定できるのか?

           ・超級を見極めるためのトリプルプレイをもっと明確に入れな
           ければならない(できれば2回)。また、話題が被験者の得意
           な話題に集中していたので、最近のニュースについて聞く等
           より」抽象度の高い質問も取り入れるべきである。

           ・テスターの反論について明確には答えていなかった。また
           仮説を打ち立てるような発話は出ていなかった。

           ・超級の質問の意図がわかりづらかった。被験者に何を求め
           ているのかを打ち出すべき(これはテスター側の課題)。

           話し合い後の総合的な判定として上級-上(1名)、上級-中
           (4名)、上級-下(3名)、データとして不十分なため判定不能
           (1名)となった。
           また、超級用の抽象度の高い質問として次のようなアイデア
           が出た。

           ・外国人労働者採用枠の問題について
           ・オリンピック再開発について
           ・介護施設にゲームを取り入れることについて
           ・韓国での賃金値上げについて

15:45-16:00 休憩
           (この時間を利用して、日本語OPI研究会定例会会場[東京]と
           ZOOMで繋ぎ、挨拶等を行った)

16:00-16:34 音声データを聞いてレベル判定
           被験者:日本語科1年生
           テスター/音源提供:迫田先生

16:34-16:55 レベル判定についての話し合い
          ■このデータは被験者の住環境(寮のこと)→ボランティアクラブ
           のこと→日本のドラマのこと→受験のことと」展開した。参加者
           の意見としては「文レベルでの発話を維持しているか否か」と
           いう点で迷うという見解が多く、初級-上と中級-下の半々に
           分かれる結果になった。具体的な意見は以下の通り。

          ・初級タスクは達成している。ただし形容詞の間違い、助詞の
           抜け等が気になる。

          ・定型的な形で話せる。韓国語が混じってしまうことがあった。
  
          ・少しでも具体的な質問を求められると、文で答えられない。

          ・長く話しているところも多いが、これを「文を維持している」と
           見られるかどうか微妙である。

          ・中級-下、中級-中の場合は逆質問させるか、そのような
           ロールプレイをしたほうがよい(この内容はワークショップ
           を受けた期によって認識が違うようである)。

          質問の仕方については、初級の質問→中級の質問→上級の
          質問をした上で、被験者が明確にできないこと(つまり挫折)
          をしっかり確認できていた点が良かったという意見も出た。

16:55-17:00 運営委員からのお知らせ(迫田先生)

           1)2018年12月8日(土)に開催の韓国日語教育学会(会場:
            建国大学ソウルキャンパス)において、韓国OPI研究会の
            分科会として4名のリレー発表を行います(午後3時30分
            ~)。興味がある方は、ぜひお越しください。

           2)2019年のテスター資格取得のためのワークショップ
            (8月21日~24日を予定)に向けた準備を進行中です。
            ご参加ご希望の方がいらっしゃれば、早めのご連絡を
            お待ちしております(参加者の人数制限があるため)。

 今回は韓国国内の様々な地域から来ていただいた8名の現地参加者と、1名
の電話参加者(ドイツより)、被験者を招いてのデモンストレーションを通じて、
新たな交流とOPIの判定についての詳細な議論をすることができました。

 また休憩時間中に、同日同時刻開催であった日本語OPI研究会の東京会場
と繋いで連携するなど、新たな試みも実施することができました。

 来年度(2019年度)は韓国でのワークショップも控えて、さらに多様なつながり
や交流が生まれ、OPIがさらに盛り上がっていくことが期待されます。皆様も
交流の輪に加わってみませんか?いつでも大歓迎です!

<文責:小島>     


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2018年09月16日

2018年第3回定例会報告書

2018年第3回定例会報告書

 日時:9月8日(土)10:00~13:00(10:15 受付開始)
 場所:ハナ銀行多文化センター 多隣(タリン)
参加者:11名


<定例会内容>

(1)10:35-10:45 OPIの理論に関する説明(司会:迫田)
OPIとは何か、OPIで判定する各レベルの特徴やインタビューの流れについて、簡単に説明を行った。

(2)10:45-11:45 テープ判定(テープ提供:小島堅嗣先生 司会:後藤歩先生)
小島先生が本番ラウンド(認定ラウンド)において提出されたテープを参加者で聞き、レベルの判定を行った。今回は、最初に少し個人で考え、レベルと根拠について整理した上でグループでの話し合いを行い、意見交換を行った。

◆レベル判定(研究会スタッフを除く)
    超級…4名
 上級-上…3名

◆判定理由
超級
・長く話している部分が副段落として認められ、複段落のレベルで話すことが出来ていた。
 ・説得力のある話し方であった。
 ・ロールプレイの際、芸能人を相手にしたインタビューであったせいか、ラフな話し方をしており、敬語の出方も弱く、フォーマルな話し方として認められるか疑問だった。フォーマルな話し方が出るよう促せるような状況の設定が必要。

上-上
・最初の印象は上-上以上だったと思ったが、詳細な説明が不足したりずれていたりした部分があったのが気になった。
・公式的に使用されるものとしては、認め難かった。
・幅広い話題には対応出来ていた。
・自分の興味や関心のあるものから一般論まで話が出来ていた

◆結果-超級
 小島先生も「超級」の判定で提出。トレーナーの牧野先生からも「超級の条件を満たされており、更に目立った挫折が見られない」ということで、判定結果が一致していたとのことであった。

(3)12:00-12:30 トリプルパンチ再考(司会:小島堅嗣先生)
 テープ判定で扱った被験者のデータを用いて、突き上げの一つである「トリプルパンチ」について取り上げた。まず、トリプルパンチについて説明があり、インタビューに現れたトリプルパンチの実例を確認した後、インタビューのテーマを設定し、実際に2名でトリプルパンチを行った。テスター・被験者の両役割をそれぞれ行ったが、以下のような意見が出ていた。

 ・テープでインタビューを聞くのと、実際に自分でやってみるのとではギャップが大きく、とても難しいタスクであることが分かった。
 ・相手の意見に反論することが難しかった。
 ・質問の仕方や反応の仕方が難しかった。
 ・1回目に比べ、2回目の方が若干やりやすかったものの、逆に質問の範囲を広げてしまい、質問の範囲の幅を決めるのが難しかった。
 
(4)12:30-12:40 研究助成プロジェクトの研究中間報告(発表:山中峰夫先生、後藤歩先生)
 今年5月に全北大学校で行われた「第4次産業革命時代の日本学研究」において発表された内容を、一部ご紹介いただいた。(1)テスター間の判定差異はどの部分か(2)テスター間の判定における信頼性向上の方策は何か、の2点を研究目的として行われており、5名の被験者のデータについてテスター3名が判定を行った結果および分析結果についてご説明いただいた。また、今後の研究方針として、エクセルで設定したフォームに文字起こしを行い、更に細かく分析を行うこと、テスター間におけるマニュアルの解釈の差を埋めることなどが挙げられていた。

(5)12:40-13:05 斎藤麻子先生のご挨拶
 この度、お勤めになられていた大学をご退官なさった斎藤麻子先生に、「韓国OPI研究会 最初の頃の活動を振り返って」というタイトルでお話を伺った。
 まず、韓国における日本語教育の始まりと発展、そして日本に関連する学会の設立、研究の拡大についてお話を伺った。そして、日本語OPIテスター養成ワークショップが日本・韓国・欧州でどのように開催されてきたか、韓国OPI研究会の発足とこれまで行われてきた活動や研究会主催での初めてのワークショップ開催の時のお話について、とても丁寧にご説明いただいた。最後に、OPIの良さ、そして研究会の今後の課題についてアドバイスをいただいた。

(6)13:05-13:15 お知らせ
 来年2019年の夏にOPIワークショップが開催されることが決定したこと、ご担当くださるトレーナー、開催日時、募集人数、参加費用について説明を行った。

<文責 迫田>  


Posted by J-OPI-K at 16:20Comments(0)定例会

2018年06月18日

2018年第2回定例会報告書

2018年度第2回定例会報告書
日程:2018年6月9日(土) 14:00~16:55
場所:培材(ベジェ)大学校(デジョン)
参加者:10名

内容
14:00-14:10 簡単な自己紹介
 半年ぶりのデジョン開催だったため、全体を3つのグループに分け、それぞれ近況報告を含めた自己紹介を行った。

14:10-14:30 OPIの理論に関する説明(担当:迫田先生)
 OPI初心者の方もいらっしゃったため、デモンストレーションを聞く前に、OPIとはどのようなテストなのか、OPIの判定尺度、そして、OPIインタビューの流れなどを簡単に説明した。

14:30-15:00 デモンストレーション
被験者:ハンバット大学 2年生 学生
テスター:迫田先生
 今回はテープを聞いて判定するのではなく、実際にデモンストレーションを行い、被験者のレベル判定を行うことはもちろん、インタビューの様子や雰囲気を感じてもらった。

15:00-15:40 被験者のレベル判定および根拠についてのディスカッション
(司会:迫田先生、書記:後藤)
 まずは、個人で判定結果及び判定理由を考えた後、グループで話し合いを行った。その際、インタビューの中でどのような話題が話されたのかについても確認した。その後各グループの話し合い結果を全体で共有するという形をとった。
 全体のレベル判定としては、中級‐上が5人、中級‐中が4人という結果になった。インタビューで取り上げられた話題は、寮での生活(ルームメイト、運動)、現在しているアルバイト(韓国の最低賃金引上げについて)、被験者の住んでいる世宗市についてなどであった。
 上級ではないと判定された根拠としては、①全体的に説明不足であり、描写ができなかったこと、②最低賃金についての質問があったとき(上級への突き上げ質問)に答えられなかったこと、③ロールプレイでの断る場面で、理由を述べて断ることができず、ただ断るだけになってしまったこと、④段落ではなく、単文で答えている部分が多い、などが挙げられた。ただ、自分の1日のスケジュールや寮での生活の話は、普段の生活で話す機会が多いため、段落でわかりやすく話すことができている部分もあった。
 今回のデモンストレーションでは、被験者の話せる部分と話せない部分が明確に現れ、判定に大きなずれは見られなかった。被験者も、自分の日本語能力の課題が見えたようで、参加者のみならず、被験者にとっても有意義なインタビューになったようだ。

15:40-15:55 休憩

15:55-16:45 (主要レベルで)判定の差が生じる要因の検討(司会:小島先生、書記:後藤)
 3月27日(土)に行われた韓国日本語学会で、韓国OPI研究会が分科会を担当し、その分科会でも実際にインタビューのデモンストレーションを行った。インタビュー終了後、テスター資格を持っているグループとテスター資格を持っていないグループで、それぞれ被験者のレベルを判定したが、主要レベルで異なった判定が出てしまった(テスター資格有→中級‐中、テスター資格なし→上級‐下)。
 このセッションでは、その実際のインタビューを文字化した資料を見ながら、インタビューの音声を聞き、各グループで被験者のレベルを判定、判定した根拠を話し合うとともに、どのような質問をしたらより被験者の発話を引き出すことができたのかという点を考えた。
 全体として、主要レベルは上級レベルではなく、中級レベルであるという意見で一致した。判定した根拠としては、①全体的に段落で話せていないだけではなく、一部では文レベルでも崩れているところが見られたこと、②テスターが何度も被験者の発話を確認している部分があり、被験者の発話を理解するのが難しかったことがうかがえること、③文字化した資料では、一見うまく話せているように見えるが、音声で聞くと何を言っているのかわからない部分が多いこと、などが挙げられた。また、他にできた質問として「コフンの観光地やおすすめコース」「宇宙センターができて何が変わったのか」「コフンとソウルの違い」「コフンでの楽しかった思い出」「コンソールゲームとは何か」「どのように事件を解決したのか」「17人でオンラインゲームをするときにどのように時間を合わせるのか」など、多岐にわたった質問が挙げられた。
 
16:45-16:55 2019年度OPIワークショップ開催のご案内(司会:迫田先生)
 2019年度にワークショップが開催されることが発表されました。日本語ネイティブではない方も一定の条件をクリアすれば、OPIのテスター資格をとることができるので、興味がある方はまずは定例会にお越しください! 
※韓国OPI研究会 定例会およびOPIワークショップに関するお問い合わせ   
 as982095(アットマーク)gmail.com(担当:迫田)

 今回はデジョン開催ということもあり、慶尚道や全羅道からも先生方が参加してくださいました。デモンストレーションを含めて、今回は2回分のインタビューを聞き、判定理由について話し合ったことで、自分の中でのOPIのレべル判定の基準を再確認することができました。
<文責:後藤>
  


Posted by J-OPI-K at 07:26Comments(1)

2018年04月08日

2018年第1回定例会報告書

2018年第1回定例会報告書

日程:2018年4月7日(土)10:30~12:30(10:15 受付開始)
場所:ハナ銀行多文化センター、タリン(多隣)第一会議室
参加者:6名

内容:
10:30~10:40 2018年度の運営委員あいさつ
(会長:迫田亜希子先生、副会長/広報担当:小島堅嗣、
会計:後藤歩先生。永田沙織先生は現在日本滞在中)

10:40~11:45 テープ判定と討論
テープ出所:国立国語研究所「日本語学習者会話データベース」
http://nknet.ninjal.ac.jp/kaiwa/)よりアメリカ人被験者の音声データ
(No.200)を利用した。(データ選出:後藤先生、司会:小島)

今回は参加者6名がそれぞれ出した判定結果と判定理由を発表し、それを
もとに全員で議論をするという方法を取った。6名の判定と理由は以下の通り。

・中級-上/中級タスクOK、上級タスクは一部OK(国際化や戦争について
説明する部分はできていた。一方、最後まできちんと答えられな
い(話せない)部分も見られた。

・中級-中or上/(上級のタスクである)料理の手順やバレーボールのルール
        を詳しく説明することができていなかった。

・中級-上/料理の手順について説明しているが、文レベルだった。他の部分
      では段落ができている部分もあった。 抽象的な質問に対しては
対応できていなかった。

・上級-下/料理、バレーボールの説明は何とかできていた。超級レベルの
      質問に対する答えは、よくわからなかった。

・中級-上/文レベルOK。上級のつきあげで挫折していた。EBM(アメリカ
      音楽)の説明はできていなかった。

・中級-上/全体的には段落で話せているように聞こえるが、得意な分野と思わ
      れる音楽の説明ができていないなど挫折が見られた。そのため上級
      は維持していないと判定した。

データベースに示された判定は「中級-上」であった。判定理由は書かれていな
いが、おそらく私たちが議論した内容にある「上級のタスクを維持しきれずに
中級に落ちてしまった」という結論に達したと推測される。


12:00~12:30 報告と連絡事項(司会:迫田亜希子先生)
(1)韓国日本語学会の分科会(2018年3月24日)にて韓国OPI研究会主催の
デモンストレーション・ロールプレイ体験・研究発表を行った。

(2)2018年度の研究助成プロジェクトとして以下1件の研究を採用した。
     小島堅嗣・山中峰央・後藤歩
     「OPIの主要レベルにおける判定差異の要因-3名のテスターによる
判定結果の比較-」
     →小島が研究の要点を発表した後、参加者全員の承認を得た。

(3)2017-2018年度会計報告
     →報告後、参加者全員の承認を得た。
(4)2018年度12月の韓国日語教育学会にて、分科会発表の打診を受けて
     いる。詳細が決定し次第、MLおよびHPで発表する。

(5)2019年度夏にOPIワークショップを開催予定
     →詳細が決定し次第、MLおよびHPで発表する。

今回は少人数ながらも、音声データの判定について多くの意見交換をすること
ができて有益でした。このように継続してOPIに接しながら意見交換をすること
で判定の質が維持できると、改めて感じました。

次回も様々な趣向を考えて、会員の皆様にとって魅力ある活動をしていきたいと
思っております。今年度もよろしくお願い致します。   <文責:小島>
  


Posted by J-OPI-K at 17:07Comments(2)定例会

2018年04月02日

2018年度 第1回 定例会のお知らせ


韓国も桜が満開に近い季節になってきました。
そして、今年度第1回の定例会も今週に迫ってきましたので、再度お知らせいたします。

【2018年度 第1回定例会のお知らせ】

1. 日時:2018年4月7日(土) 10:30-12:30(終了予定)

2. 場所:タリン(ハナ銀行文化センター、多隣) 
  地下鉄4号線「한성대입구」3番出口右手

3. スケジュール:

(1)10:30-10:40 会長、運営委員メンバーのご挨拶

(2)10:40-11:40 テープ判定
   (国立国語研究所の公開データベースの音声を使用する予定です)

      (20分休憩)

(3)12:00-12:20 韓国日本語学会発表のご報告

(4)12:20-12:30 お知らせ(2018年度研究プロジェクトの件、他)

      ■終了後、昼食会(希望者)■

新年度は新しい参加者も多く、新しい出会いやきっかけができる貴重な機会となっています。

OPIを授業や研究に活かしたいと思っている方や、興味があるので一度見てみたい方などどなたでも大歓迎です。

お知り合い、研究仲間などお誘いあわせの上、ぜひご参加ください。

韓国OPI研究会スタッフ一同、皆様との出会いを楽しみにしています。


<小島/広報担当>   


Posted by J-OPI-K at 23:12Comments(0)
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