2020年12月18日
2020年度第4回定例会報告
日程:2020年12月12日(土)14:00~16:30
(13:50~ミーティングルームオープン)
今回は2020年度最後の定例会となりましたが、ZoomによるリアルタイムOPIなど画期的な方法を試すなど新しい取り組みもしてみました。詳細を以下に報告いたします。
実施方法:Zoom
参加者:9名(デモンストレーション協力者1名含む)
内容:
【プログラム】
14:00~14:10 ご挨拶・OPIの詳細説明
14:10~14:40 Zoomデモンストレーション
14:40~14:50 ディスカッション・レベル判定
14:50~15:06 判定結果発表、質疑応答
15:06~15:20 -休憩-
15:20~15:50 テープ判定
15:50~16:00 ディスカッション・レベル判定
16:00~16:10 判定結果発表、質疑応答
16:00~16:10 ACTFLオフィスアワーのご報告
リサーティフィケーション(OPIテスター再認証)の対象の
オンライン説明会でしたが、本研究会の4名も参加しました。
16:30~16:40 まとめ・連絡事項など
◆ZOOMデモンストレーション(テスター:後藤先生)◆
インタビューの流れ
自己紹介→日本語学習をはじめた/やめたきっかけ→
ビッグバン(アイドル)や好きな俳優等のこと→出身地の
おすすめスポット→ネットフリックスで見る映画→
好きなゲームの内容→携帯を新しく買った友達に質問(RP)
ディスカッション(2つのグループに分かれて)・レベル判定
中級-中(8名)
・複数の文で身のまわりのことを話せていた(中級タスクはでき
ていた)。ただし、段落にはなっていない。
・コミュニケーションに支障が出る発音と文法のミスが多い。
・自己訂正が多く見られた(中級-中の特徴の一つ)。
・上級タスクになると説明できなかったり、回避したりする
場面が見られた(例:ビッグバンの日本と韓国での活動の
違い)。
◆テープ判定(提供者/テスター:小島)◆
インタビューの流れ
自己紹介→得意料理(カボチャチヂミ)の作り方→専攻(日本語
教育)の説明 →インタビューをする側と受ける側の違いに
ついて→効果的なインタビューをするにはどうしたらいいか→
大阪弁について→将来の就職について→日本語学校の
採用面接を受ける(RP)
ディスカッション(2つのグループに分かれて)・レベル判定
上級-中(8名)
・段落はきちんと構成されていた(上級レベル)。
・超級への突き上げ「関西弁」「韓国歌手・アイドル」などが
あったがトリプルパンチにはなっていなかった(反論が
なかった)。
・質問と答えがずれている部分が見られた(例:「一番得意な
料理は何か」という質問に対して3分クッキングの話をして
いる)。
・ロールプレイの役割設定が明確ではなく、ロールプレイの
やり方が被験者に伝わっていなかった。
・違和感のある言い回しがあった(「悩みを聞く勢いで」、
おそらく収録当時(2010年?)日本で流行っていた言い回し
である)。
・超級のタスクができていない部分があり、上-上とは言え
ない。
◆ACTFLオフィスアワーのご報告(小島)◆
2020年10月30日にアメリカのACTFLにてオンラインで行われた
オフィスアワー(OPIインタビューに関する注意点の説明)の6項目の内容を報告した。
1.超級レベルの意見
・上級のフロアが確定してから超級の質問をすること。
・プレリュード(超級質問の前置き)をしたあと、トルプルパンチ
の形で質問すること。
2.超級レベルの仮定
・仮定タスクの質問(スペキュレート:思いを凝らす、推測する)を
する。
・現実や事実と違う設定をして、どのような変化・影響があるかを
推測して複段落で述べさせる。
3.ウォームアップ
・被験者の人物像や身の回りのことをしっかり聴くこと(中級
レベルで)。
・いきなり上級レベル以上にあげないこと。
4.フォーマル・インフォーマルのロールプレイ
・フォーマル・インフォーマルのチェックは卓越級ですることに
なった(2012年より)。
・そのため、超級ではフォーマル・インフォーマルのチェックは
不要。
・超級ではトリプルパンチを2回行うこと。
・超級では被験者に「議論モード」であることを明確に示すこと。
5.中級レベルのロールプレイ
・基本的なやりとり(例:駅で荷物を預かってもらうよう頼む)
6.上級レベルのロールプレイ
・上級レベルのロールプレイは少し複雑な状況を説明させる
ものである(例:購入した切符の座席が間違っていたので、
駅員に説明し交換してもらう 等)。
・被験者を困惑させたり板挟みの状態にするようなものは×
(例:上司のしつこい誘いを断る 等)
追加事項:ロールプレイカードはACTFL作成のもの(最新は2018年度版)を使用しなければならない(後藤先生より)
→最新のロールプレイカードは韓国OPI研究会で持っています
ので、必要な方はご連絡ください(小島)
今回はリアルタイムOPIとテープ音声の判定で参加者全員の意見が一致し、マニュアルを基にした判定基準の共通認識がしっかりなされていることを実感しました。またインタビューの仕方や改善点に
ついても、参加者の方々から有効な意見が多く提示されました。
今年はコロナの状況の中でも、オンラインを活用して定例会をなんとか続けていくことができました。これも会員の皆様のおかげです。来年の状況はまだ見通せませんが、そのときの状況で最適なやり方を探りながら活動を続けていきたいと思います。
来年もみんなで一緒に頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします!
(文責:小島)
(13:50~ミーティングルームオープン)
今回は2020年度最後の定例会となりましたが、ZoomによるリアルタイムOPIなど画期的な方法を試すなど新しい取り組みもしてみました。詳細を以下に報告いたします。
実施方法:Zoom
参加者:9名(デモンストレーション協力者1名含む)
内容:
【プログラム】
14:00~14:10 ご挨拶・OPIの詳細説明
14:10~14:40 Zoomデモンストレーション
14:40~14:50 ディスカッション・レベル判定
14:50~15:06 判定結果発表、質疑応答
15:06~15:20 -休憩-
15:20~15:50 テープ判定
15:50~16:00 ディスカッション・レベル判定
16:00~16:10 判定結果発表、質疑応答
16:00~16:10 ACTFLオフィスアワーのご報告
リサーティフィケーション(OPIテスター再認証)の対象の
オンライン説明会でしたが、本研究会の4名も参加しました。
16:30~16:40 まとめ・連絡事項など
◆ZOOMデモンストレーション(テスター:後藤先生)◆
インタビューの流れ
自己紹介→日本語学習をはじめた/やめたきっかけ→
ビッグバン(アイドル)や好きな俳優等のこと→出身地の
おすすめスポット→ネットフリックスで見る映画→
好きなゲームの内容→携帯を新しく買った友達に質問(RP)
ディスカッション(2つのグループに分かれて)・レベル判定
中級-中(8名)
・複数の文で身のまわりのことを話せていた(中級タスクはでき
ていた)。ただし、段落にはなっていない。
・コミュニケーションに支障が出る発音と文法のミスが多い。
・自己訂正が多く見られた(中級-中の特徴の一つ)。
・上級タスクになると説明できなかったり、回避したりする
場面が見られた(例:ビッグバンの日本と韓国での活動の
違い)。
◆テープ判定(提供者/テスター:小島)◆
インタビューの流れ
自己紹介→得意料理(カボチャチヂミ)の作り方→専攻(日本語
教育)の説明 →インタビューをする側と受ける側の違いに
ついて→効果的なインタビューをするにはどうしたらいいか→
大阪弁について→将来の就職について→日本語学校の
採用面接を受ける(RP)
ディスカッション(2つのグループに分かれて)・レベル判定
上級-中(8名)
・段落はきちんと構成されていた(上級レベル)。
・超級への突き上げ「関西弁」「韓国歌手・アイドル」などが
あったがトリプルパンチにはなっていなかった(反論が
なかった)。
・質問と答えがずれている部分が見られた(例:「一番得意な
料理は何か」という質問に対して3分クッキングの話をして
いる)。
・ロールプレイの役割設定が明確ではなく、ロールプレイの
やり方が被験者に伝わっていなかった。
・違和感のある言い回しがあった(「悩みを聞く勢いで」、
おそらく収録当時(2010年?)日本で流行っていた言い回し
である)。
・超級のタスクができていない部分があり、上-上とは言え
ない。
◆ACTFLオフィスアワーのご報告(小島)◆
2020年10月30日にアメリカのACTFLにてオンラインで行われた
オフィスアワー(OPIインタビューに関する注意点の説明)の6項目の内容を報告した。
1.超級レベルの意見
・上級のフロアが確定してから超級の質問をすること。
・プレリュード(超級質問の前置き)をしたあと、トルプルパンチ
の形で質問すること。
2.超級レベルの仮定
・仮定タスクの質問(スペキュレート:思いを凝らす、推測する)を
する。
・現実や事実と違う設定をして、どのような変化・影響があるかを
推測して複段落で述べさせる。
3.ウォームアップ
・被験者の人物像や身の回りのことをしっかり聴くこと(中級
レベルで)。
・いきなり上級レベル以上にあげないこと。
4.フォーマル・インフォーマルのロールプレイ
・フォーマル・インフォーマルのチェックは卓越級ですることに
なった(2012年より)。
・そのため、超級ではフォーマル・インフォーマルのチェックは
不要。
・超級ではトリプルパンチを2回行うこと。
・超級では被験者に「議論モード」であることを明確に示すこと。
5.中級レベルのロールプレイ
・基本的なやりとり(例:駅で荷物を預かってもらうよう頼む)
6.上級レベルのロールプレイ
・上級レベルのロールプレイは少し複雑な状況を説明させる
ものである(例:購入した切符の座席が間違っていたので、
駅員に説明し交換してもらう 等)。
・被験者を困惑させたり板挟みの状態にするようなものは×
(例:上司のしつこい誘いを断る 等)
追加事項:ロールプレイカードはACTFL作成のもの(最新は2018年度版)を使用しなければならない(後藤先生より)
→最新のロールプレイカードは韓国OPI研究会で持っています
ので、必要な方はご連絡ください(小島)
今回はリアルタイムOPIとテープ音声の判定で参加者全員の意見が一致し、マニュアルを基にした判定基準の共通認識がしっかりなされていることを実感しました。またインタビューの仕方や改善点に
ついても、参加者の方々から有効な意見が多く提示されました。
今年はコロナの状況の中でも、オンラインを活用して定例会をなんとか続けていくことができました。これも会員の皆様のおかげです。来年の状況はまだ見通せませんが、そのときの状況で最適なやり方を探りながら活動を続けていきたいと思います。
来年もみんなで一緒に頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします!
(文責:小島)
Posted by J-OPI-K at
18:51
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