2011年01月07日
牧野成一トレーナーによるブラッシュアップセッション報告
日時:2010年12月19日(日)10:30~16:00(受付10:00~)
場所:時事日本語学院 鐘路本館(305教室)
講師:牧野成一トレーナー(アメリカ プリンストン大学)
参加者:22名(会員)
主催:韓国OPI研究会
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○スケジュール
10:30~10:35 開式
10:35~11:30 OPIのポイント総復習
11:30~12:30 牧野成一トレーナーによるデモンストレーション&討論
被験者 Noh Yung-Jyongさん
12:30~13:45 昼食
13:45~15:15 OPI会員からの提出テープのインタビュー判定&討論
1.木田佳与子先生 〈中級の上〉
2.斎藤麻子先生 〈超級〉
15:15~15:30 休憩
15:30~16:00 最近のOPIの動向について
16:00~16:05 閉式
16:05~16:30 移動
16:30~ 牧野トレーナーを囲んでの懇親会(仁寺洞 「촌」)
※15名の参加
以上のスケジュールにて実施。
・「OPIのポイント総復習」では、牧野トレーナーからOPIの判定や抽出における基本的な確認の質問を受けながら、主に上級以上レベルの特徴である「対話」の形式や「マーカー」について、具体的な内容や説明を聞いた。また、そこから出てきたACTFLの動向(超級下位レベルの二分化)などについて、最新の情報を伺った。
・上の総復習の講義内容を確認しながら、上級以上の被験者である「牧野トレーナーによるデモンストレーション」を伺った。被験者の判定は「上級の中」。
・「OPI会員からの提出テープのインタビュー判定&討論」は、まず、木田先生のインタビューを聞いて、参加者全員で判定演習。参加者のほとんどが中級と判定。下位レベルの判定について、根拠となる各意見を聞きながら、牧野トレーナーから判定に関する助言を受けた。判定は〈中級の上〉。二本目の斎藤先生のインタビューは、〈上級の上〉か〈超級〉か、という被験者であったが、牧野トレーナーからは〈超級〉と見てよいという判定を受けた。では、確実に〈超級〉であることを示すためのインタビューの抽出法について、というテーマで、参加者からの質問も活発になり、牧野トレーナーからの説明をいただいた。
・「最近のOPIの動向について」は、今後のACTL-OPIワークショップの形式の変化(オンライン化の可能性)についても、話が及んだ。また、参加者からは、OPIにとどまらず、日本語教育の動向などについても質問があり、活発な質疑応答や意見交換がなされた。
・満席の中、終始和やかな雰囲気でブラッシュアップセッションが進められた。最新情報と共に、牧野トレーナーの変わらないパワフルな講義、言語教育に対する情熱を再び間近に接することのできたことを幸せに思う。参加した会員各位にとっても、大きなインパクトを残したことであろう。牧野トレーナーは、「進化し、変わり続けるOPI(常に完成に向かっているという意味)」という意味のことをおっしゃった。韓国OPI研究会として、その変化を発信し、改善を提言できるような力をつけていくことが重要になってくるのではないだろうか。
・最後に、懇親会はブラッシュアップセッションの講義の余韻も冷めぬ中、牧野トレーナーと会員の皆さんが活発に親交を深められたことをうれしく思う。
文責 早矢仕智子
場所:時事日本語学院 鐘路本館(305教室)
講師:牧野成一トレーナー(アメリカ プリンストン大学)
参加者:22名(会員)
主催:韓国OPI研究会
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○スケジュール
10:30~10:35 開式
10:35~11:30 OPIのポイント総復習
11:30~12:30 牧野成一トレーナーによるデモンストレーション&討論
被験者 Noh Yung-Jyongさん
12:30~13:45 昼食
13:45~15:15 OPI会員からの提出テープのインタビュー判定&討論
1.木田佳与子先生 〈中級の上〉
2.斎藤麻子先生 〈超級〉
15:15~15:30 休憩
15:30~16:00 最近のOPIの動向について
16:00~16:05 閉式
16:05~16:30 移動
16:30~ 牧野トレーナーを囲んでの懇親会(仁寺洞 「촌」)
※15名の参加
以上のスケジュールにて実施。
・「OPIのポイント総復習」では、牧野トレーナーからOPIの判定や抽出における基本的な確認の質問を受けながら、主に上級以上レベルの特徴である「対話」の形式や「マーカー」について、具体的な内容や説明を聞いた。また、そこから出てきたACTFLの動向(超級下位レベルの二分化)などについて、最新の情報を伺った。
・上の総復習の講義内容を確認しながら、上級以上の被験者である「牧野トレーナーによるデモンストレーション」を伺った。被験者の判定は「上級の中」。
・「OPI会員からの提出テープのインタビュー判定&討論」は、まず、木田先生のインタビューを聞いて、参加者全員で判定演習。参加者のほとんどが中級と判定。下位レベルの判定について、根拠となる各意見を聞きながら、牧野トレーナーから判定に関する助言を受けた。判定は〈中級の上〉。二本目の斎藤先生のインタビューは、〈上級の上〉か〈超級〉か、という被験者であったが、牧野トレーナーからは〈超級〉と見てよいという判定を受けた。では、確実に〈超級〉であることを示すためのインタビューの抽出法について、というテーマで、参加者からの質問も活発になり、牧野トレーナーからの説明をいただいた。
・「最近のOPIの動向について」は、今後のACTL-OPIワークショップの形式の変化(オンライン化の可能性)についても、話が及んだ。また、参加者からは、OPIにとどまらず、日本語教育の動向などについても質問があり、活発な質疑応答や意見交換がなされた。
・満席の中、終始和やかな雰囲気でブラッシュアップセッションが進められた。最新情報と共に、牧野トレーナーの変わらないパワフルな講義、言語教育に対する情熱を再び間近に接することのできたことを幸せに思う。参加した会員各位にとっても、大きなインパクトを残したことであろう。牧野トレーナーは、「進化し、変わり続けるOPI(常に完成に向かっているという意味)」という意味のことをおっしゃった。韓国OPI研究会として、その変化を発信し、改善を提言できるような力をつけていくことが重要になってくるのではないだろうか。
・最後に、懇親会はブラッシュアップセッションの講義の余韻も冷めぬ中、牧野トレーナーと会員の皆さんが活発に親交を深められたことをうれしく思う。
文責 早矢仕智子
2008年12月18日
渡辺素和子トレーナーによるOPIブラッシュアップセッション
日時:2008年12月23日(火)10:00~15:30
会場:時事日本語学院 鐘路第2キャンパス(試験専門学院Testmate)302号
講師:渡辺素和子トレーナー(ポートランド州立大学)
参加費:無料
参加資格:ワークショップ(9期生も含)を受講したことのあるOPI韓国研究会の会員とする。また、WSを受講したことのない会員でも、OPIの基本的な知識を各自自習してくることを前提に参加ができます。
主催:韓国OPI研究会
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○スケジュール
10:30~11:45 講義
超級レベルでの意見・仮定とは
-インタビュー技術の実践演習-
11:45~12:30 トレーナーによるデモンストレーション
討論
12:30~13:45 昼食
13:45~15:15 OPI会員からの提出テープのインタビュー判定(2本)
討論
15:15~15:30 休憩
15:30~16:15 最近のOPIの動向について・質疑応答
16:45~ 渡辺先生を囲んでの懇親会
〔「智異山」(仁寺洞)〕
2008年02月15日
第2回ブラッシュアップセッションの報告
韓国OPI研究会ブラッシュアップセッション報告
日時:2007年12月21日(金)10:00~15:30
場所:時事日本語社 鐘路第2キャンパスTestmate 302号室
トレーナー:牧野成一トレーナー(プリンストン大学)
参加者:(会員)飯田綾織/奥山洋子/小野育子/川口慶子/木田佳与子/金淑子/迫田亜希子/孫貞淑/趙文煕/早矢仕智子/峯﨑知子/文賢一/米澤史織/李恵栄/湧田美穂(15)
(五十音順・敬称略)合計17名
【ブラッシュアップセッション内容】
10:00~11:00 OPIのポイント総復習(報告①)
11:00~12:00 牧野成一トレーナーによるデモンストレーション(報告②)
討論
12:00~13:15 昼食
13:15~14:45 OPI会員からの提出テープのインタビュー判定(2本)(報告③)
討論
14:45~15:00 休憩
15:00~15:30 最近のOPIの動向について(報告④)
16:00~ 牧野先生を囲んでの懇親会
報告①
以下の項目を中心に講義をいただいた。
・超級レベルのトリプルパンチ及びロールプレイ。
・初級-上と中級-下、中級-下と上級-下の判定。
・下位レベルの上・中・下の判定方法。
・抽出方法と質問の型。
・スパイラルと「ウチとソト」。
報告②
上級-上ないし超級と思われる被験者のデモンストレーション。
トレーナーの判定は超級であったが、参加者の判定は上級-上が多かった。
その判定の違いについて討論を行いながら、超級話者の特徴や超級判定のポイントについて理解を深めた。
報告③
1.川口慶子さん提供テープ(上級-中・上)
2.峯﨑知子さん提供テープ(初級-上)
1については、出席者の判定がほぼ一致したが、超級へとつながるロールプレイの敬語の使用について討論が行われた。
2については、判定が分かれた。トレーナーの判定は初級-上であったが、参加者の多くは中級-下であった。結果的には、
午前中の講義内容であった初級-上と中級-下の判定基準を具体的に検証したテープとなった。また、韓国語学習者の
発音や発話の特徴に慣れてしまっている韓国在住の私たち教師にとっては、聞き返しの問題を含め、多くの示唆を得るもの
であった。
報告④
牧野トレーナーからは、具体的な部分として、新しくACTFLのマニュアルが変更されたというようなことはないという報告が
あった。しかし、最近の傾向としては、超級を完全なる超級と超級でもベースラインにいるレベルとの二段階に分ける方向性が
でているということだった。
また、CEFRの動向を見ながら、コンピュータ時代の現代においては、具体的にデータを分析するといった考え方
(コーパス理論)を用いた客観的な基準が作られつつある状況であり、そこにOPIの新しい展開や発展も期待されるもの
であるという話だった。
最後に、
牧野トレーナーの「皆さんは、動向を聞くのではなく、自ら作っていかなければならない」とおっしゃった言葉が印象に
残りました。また、「しばしば批判の対象にもなるけれども、OPIの面白さは、コミュニケーションをしながら試験をすること
である」と言われたことも、まさしくOPIのOPIたる魅力と可能性を再確認させてくれるものです。それは、「縦軸の気づき」を
自ら学習者に提示していくという教育本来の意味とオーバーラップするOPIの意義なのではないでしょうか。牧野トレーナーが
「大学教育の中で、全員が超級になるように日本語を教えている」と力強くおっしゃった声が忘れられません。
韓国国内における韓国語教育者との交流や共同研究、SJPTとのかかわりなど、韓国OPI研究会として「動向を作っていく」
べき、大きな時期や岐路に立っている状況の中で、牧野トレーナーには温かく大きな力をいただいたようです。あらためて、
感謝を申し上げたいと思います。
ブラッシュアップセッション後、参加者は、インサドンにある韓定食のお店『智異山』で牧野トレーナーを囲んでの懇親会を
行いました。おいしい韓定食をいただきながら、楽しい時間をすごすことができたことを付け加えて報告させていただきます。
なお、写真はHPに掲載予定。
2007年12月28日 文責 早矢仕智子
日時:2007年12月21日(金)10:00~15:30
場所:時事日本語社 鐘路第2キャンパスTestmate 302号室
トレーナー:牧野成一トレーナー(プリンストン大学)
参加者:(会員)飯田綾織/奥山洋子/小野育子/川口慶子/木田佳与子/金淑子/迫田亜希子/孫貞淑/趙文煕/早矢仕智子/峯﨑知子/文賢一/米澤史織/李恵栄/湧田美穂(15)
(五十音順・敬称略)合計17名
【ブラッシュアップセッション内容】
10:00~11:00 OPIのポイント総復習(報告①)
11:00~12:00 牧野成一トレーナーによるデモンストレーション(報告②)
討論
12:00~13:15 昼食
13:15~14:45 OPI会員からの提出テープのインタビュー判定(2本)(報告③)
討論
14:45~15:00 休憩
15:00~15:30 最近のOPIの動向について(報告④)
16:00~ 牧野先生を囲んでの懇親会
報告①
以下の項目を中心に講義をいただいた。
・超級レベルのトリプルパンチ及びロールプレイ。
・初級-上と中級-下、中級-下と上級-下の判定。
・下位レベルの上・中・下の判定方法。
・抽出方法と質問の型。
・スパイラルと「ウチとソト」。
報告②
上級-上ないし超級と思われる被験者のデモンストレーション。
トレーナーの判定は超級であったが、参加者の判定は上級-上が多かった。
その判定の違いについて討論を行いながら、超級話者の特徴や超級判定のポイントについて理解を深めた。
報告③
1.川口慶子さん提供テープ(上級-中・上)
2.峯﨑知子さん提供テープ(初級-上)
1については、出席者の判定がほぼ一致したが、超級へとつながるロールプレイの敬語の使用について討論が行われた。
2については、判定が分かれた。トレーナーの判定は初級-上であったが、参加者の多くは中級-下であった。結果的には、
午前中の講義内容であった初級-上と中級-下の判定基準を具体的に検証したテープとなった。また、韓国語学習者の
発音や発話の特徴に慣れてしまっている韓国在住の私たち教師にとっては、聞き返しの問題を含め、多くの示唆を得るもの
であった。
報告④
牧野トレーナーからは、具体的な部分として、新しくACTFLのマニュアルが変更されたというようなことはないという報告が
あった。しかし、最近の傾向としては、超級を完全なる超級と超級でもベースラインにいるレベルとの二段階に分ける方向性が
でているということだった。
また、CEFRの動向を見ながら、コンピュータ時代の現代においては、具体的にデータを分析するといった考え方
(コーパス理論)を用いた客観的な基準が作られつつある状況であり、そこにOPIの新しい展開や発展も期待されるもの
であるという話だった。
最後に、
牧野トレーナーの「皆さんは、動向を聞くのではなく、自ら作っていかなければならない」とおっしゃった言葉が印象に
残りました。また、「しばしば批判の対象にもなるけれども、OPIの面白さは、コミュニケーションをしながら試験をすること
である」と言われたことも、まさしくOPIのOPIたる魅力と可能性を再確認させてくれるものです。それは、「縦軸の気づき」を
自ら学習者に提示していくという教育本来の意味とオーバーラップするOPIの意義なのではないでしょうか。牧野トレーナーが
「大学教育の中で、全員が超級になるように日本語を教えている」と力強くおっしゃった声が忘れられません。
韓国国内における韓国語教育者との交流や共同研究、SJPTとのかかわりなど、韓国OPI研究会として「動向を作っていく」
べき、大きな時期や岐路に立っている状況の中で、牧野トレーナーには温かく大きな力をいただいたようです。あらためて、
感謝を申し上げたいと思います。
ブラッシュアップセッション後、参加者は、インサドンにある韓定食のお店『智異山』で牧野トレーナーを囲んでの懇親会を
行いました。おいしい韓定食をいただきながら、楽しい時間をすごすことができたことを付け加えて報告させていただきます。
なお、写真はHPに掲載予定。
2007年12月28日 文責 早矢仕智子
2008年02月15日
第1回ブラッシュアップセッションの報告
齊藤眞理子トレーナーによるOPIブラッシュアップセッションの報告
2007年1月29日(月) 午後1:30~5:30から、時事日本語学院江南キャンパス401号室にて、齊藤眞理子トレーナー(文化女子大学)をお招きして、 WSを受講したことのある韓国OPI研究会の会員を対象に、 OPIブラッシュアップセッションを行いました。
参加者は金淑子、桜井、齊藤麻子、朴恵成、徳間、齊藤ゆきえ、永谷、川口、迫田、飯田、国実、土屋、湧田、広瀬、大工、孫貞淑、二色、早矢仕、相澤、峯崎、奥山の21名(敬称略、順不同)でした。
まず、1:30から3:00 にかけて、判定の際の重要な概念について講義をしていただきました。その結果、注意を要する点が以下のようにあげられました。
1.超級話者には抽象性だけではなく、具体的で精密な描写や叙述が求められること
2.テスターに課されたタスクによって発話された抽出段落ではなく被験者が自発的に段落をつくりだす自発段落があるが、この自発段落が多すぎるのは好ましくなく、できるだけ課されたタスクによる段落を引き出すこと
その後、齊藤トレーナーによるデモンストレーションを目の前で拝見することによって、臨場感あふれるインタビューの過程を体感することができました。その後参加者全員で判定をおこない、中の上と判定した会員(トレーナーも中の上と判定)が大多数であることが明らかになりました。
休息をはさんで3:15から4:45までは湧田さんが準備したテープを聞いたあとで、判定を行い、文字起しされた内容を読みながら、抽出するレベルとそれにふさわしい質問の繰り出し方についての講義を受けました。その結果、
3.相手に興味をもつこと
4.自分が興味があることをむやみに聞かないこと
5.繁なあいづちや語尾をかぶせることは避けること
6.非言語を使用して相手に興味があるという信号を送ること
7.上級のつきあげを行うとき、あまりにも専門用語が必要なものは避けること
8.初級のつきあげは、中級のタスクで5W1Hで十分であり、安定したひとつのテーマのもと、一連の質問をスムーズに繰り出すこと
9.レベルチェックとつきあげの割合は被験者のレベルによって変化すること
などの有意義な指摘がありました。
その後ふたたび休息をはさんでから、5:00から5:30まで最近のOPIの動向についてCEFRの基準や問題点を中心にお話しを伺いました。
トレーナをお招きしての韓国OPI研究会の会員対象のOPIブラッシュアップセッションははじめての試みでした。課題としては、やはり冬休み中という時期的な問題があり、参加したくても事情により参加しにくかった会員も多かったと思います。それなりの意義と成果は得ることができたと自負していますが、今後のためにもブラッシュアップセッションの企画についてのご意見やご質問等よろしくお願いします。
2007年2月9日
文責 奥山洋子
2007年1月29日(月) 午後1:30~5:30から、時事日本語学院江南キャンパス401号室にて、齊藤眞理子トレーナー(文化女子大学)をお招きして、 WSを受講したことのある韓国OPI研究会の会員を対象に、 OPIブラッシュアップセッションを行いました。
参加者は金淑子、桜井、齊藤麻子、朴恵成、徳間、齊藤ゆきえ、永谷、川口、迫田、飯田、国実、土屋、湧田、広瀬、大工、孫貞淑、二色、早矢仕、相澤、峯崎、奥山の21名(敬称略、順不同)でした。
まず、1:30から3:00 にかけて、判定の際の重要な概念について講義をしていただきました。その結果、注意を要する点が以下のようにあげられました。
1.超級話者には抽象性だけではなく、具体的で精密な描写や叙述が求められること
2.テスターに課されたタスクによって発話された抽出段落ではなく被験者が自発的に段落をつくりだす自発段落があるが、この自発段落が多すぎるのは好ましくなく、できるだけ課されたタスクによる段落を引き出すこと
その後、齊藤トレーナーによるデモンストレーションを目の前で拝見することによって、臨場感あふれるインタビューの過程を体感することができました。その後参加者全員で判定をおこない、中の上と判定した会員(トレーナーも中の上と判定)が大多数であることが明らかになりました。
休息をはさんで3:15から4:45までは湧田さんが準備したテープを聞いたあとで、判定を行い、文字起しされた内容を読みながら、抽出するレベルとそれにふさわしい質問の繰り出し方についての講義を受けました。その結果、
3.相手に興味をもつこと
4.自分が興味があることをむやみに聞かないこと
5.繁なあいづちや語尾をかぶせることは避けること
6.非言語を使用して相手に興味があるという信号を送ること
7.上級のつきあげを行うとき、あまりにも専門用語が必要なものは避けること
8.初級のつきあげは、中級のタスクで5W1Hで十分であり、安定したひとつのテーマのもと、一連の質問をスムーズに繰り出すこと
9.レベルチェックとつきあげの割合は被験者のレベルによって変化すること
などの有意義な指摘がありました。
その後ふたたび休息をはさんでから、5:00から5:30まで最近のOPIの動向についてCEFRの基準や問題点を中心にお話しを伺いました。
トレーナをお招きしての韓国OPI研究会の会員対象のOPIブラッシュアップセッションははじめての試みでした。課題としては、やはり冬休み中という時期的な問題があり、参加したくても事情により参加しにくかった会員も多かったと思います。それなりの意義と成果は得ることができたと自負していますが、今後のためにもブラッシュアップセッションの企画についてのご意見やご質問等よろしくお願いします。
2007年2月9日
文責 奥山洋子