2018年06月18日
2018年第2回定例会報告書
2018年度第2回定例会報告書
日程:2018年6月9日(土) 14:00~16:55
場所:培材(ベジェ)大学校(デジョン)
参加者:10名
内容
14:00-14:10 簡単な自己紹介
半年ぶりのデジョン開催だったため、全体を3つのグループに分け、それぞれ近況報告を含めた自己紹介を行った。
14:10-14:30 OPIの理論に関する説明(担当:迫田先生)
OPI初心者の方もいらっしゃったため、デモンストレーションを聞く前に、OPIとはどのようなテストなのか、OPIの判定尺度、そして、OPIインタビューの流れなどを簡単に説明した。
14:30-15:00 デモンストレーション
被験者:ハンバット大学 2年生 学生
テスター:迫田先生
今回はテープを聞いて判定するのではなく、実際にデモンストレーションを行い、被験者のレベル判定を行うことはもちろん、インタビューの様子や雰囲気を感じてもらった。
15:00-15:40 被験者のレベル判定および根拠についてのディスカッション
(司会:迫田先生、書記:後藤)
まずは、個人で判定結果及び判定理由を考えた後、グループで話し合いを行った。その際、インタビューの中でどのような話題が話されたのかについても確認した。その後各グループの話し合い結果を全体で共有するという形をとった。
全体のレベル判定としては、中級‐上が5人、中級‐中が4人という結果になった。インタビューで取り上げられた話題は、寮での生活(ルームメイト、運動)、現在しているアルバイト(韓国の最低賃金引上げについて)、被験者の住んでいる世宗市についてなどであった。
上級ではないと判定された根拠としては、①全体的に説明不足であり、描写ができなかったこと、②最低賃金についての質問があったとき(上級への突き上げ質問)に答えられなかったこと、③ロールプレイでの断る場面で、理由を述べて断ることができず、ただ断るだけになってしまったこと、④段落ではなく、単文で答えている部分が多い、などが挙げられた。ただ、自分の1日のスケジュールや寮での生活の話は、普段の生活で話す機会が多いため、段落でわかりやすく話すことができている部分もあった。
今回のデモンストレーションでは、被験者の話せる部分と話せない部分が明確に現れ、判定に大きなずれは見られなかった。被験者も、自分の日本語能力の課題が見えたようで、参加者のみならず、被験者にとっても有意義なインタビューになったようだ。
15:40-15:55 休憩
15:55-16:45 (主要レベルで)判定の差が生じる要因の検討(司会:小島先生、書記:後藤)
3月27日(土)に行われた韓国日本語学会で、韓国OPI研究会が分科会を担当し、その分科会でも実際にインタビューのデモンストレーションを行った。インタビュー終了後、テスター資格を持っているグループとテスター資格を持っていないグループで、それぞれ被験者のレベルを判定したが、主要レベルで異なった判定が出てしまった(テスター資格有→中級‐中、テスター資格なし→上級‐下)。
このセッションでは、その実際のインタビューを文字化した資料を見ながら、インタビューの音声を聞き、各グループで被験者のレベルを判定、判定した根拠を話し合うとともに、どのような質問をしたらより被験者の発話を引き出すことができたのかという点を考えた。
全体として、主要レベルは上級レベルではなく、中級レベルであるという意見で一致した。判定した根拠としては、①全体的に段落で話せていないだけではなく、一部では文レベルでも崩れているところが見られたこと、②テスターが何度も被験者の発話を確認している部分があり、被験者の発話を理解するのが難しかったことがうかがえること、③文字化した資料では、一見うまく話せているように見えるが、音声で聞くと何を言っているのかわからない部分が多いこと、などが挙げられた。また、他にできた質問として「コフンの観光地やおすすめコース」「宇宙センターができて何が変わったのか」「コフンとソウルの違い」「コフンでの楽しかった思い出」「コンソールゲームとは何か」「どのように事件を解決したのか」「17人でオンラインゲームをするときにどのように時間を合わせるのか」など、多岐にわたった質問が挙げられた。
16:45-16:55 2019年度OPIワークショップ開催のご案内(司会:迫田先生)
2019年度にワークショップが開催されることが発表されました。日本語ネイティブではない方も一定の条件をクリアすれば、OPIのテスター資格をとることができるので、興味がある方はまずは定例会にお越しください!
※韓国OPI研究会 定例会およびOPIワークショップに関するお問い合わせ
as982095(アットマーク)gmail.com(担当:迫田)
今回はデジョン開催ということもあり、慶尚道や全羅道からも先生方が参加してくださいました。デモンストレーションを含めて、今回は2回分のインタビューを聞き、判定理由について話し合ったことで、自分の中でのOPIのレべル判定の基準を再確認することができました。
<文責:後藤>
日程:2018年6月9日(土) 14:00~16:55
場所:培材(ベジェ)大学校(デジョン)
参加者:10名
内容
14:00-14:10 簡単な自己紹介
半年ぶりのデジョン開催だったため、全体を3つのグループに分け、それぞれ近況報告を含めた自己紹介を行った。
14:10-14:30 OPIの理論に関する説明(担当:迫田先生)
OPI初心者の方もいらっしゃったため、デモンストレーションを聞く前に、OPIとはどのようなテストなのか、OPIの判定尺度、そして、OPIインタビューの流れなどを簡単に説明した。
14:30-15:00 デモンストレーション
被験者:ハンバット大学 2年生 学生
テスター:迫田先生
今回はテープを聞いて判定するのではなく、実際にデモンストレーションを行い、被験者のレベル判定を行うことはもちろん、インタビューの様子や雰囲気を感じてもらった。
15:00-15:40 被験者のレベル判定および根拠についてのディスカッション
(司会:迫田先生、書記:後藤)
まずは、個人で判定結果及び判定理由を考えた後、グループで話し合いを行った。その際、インタビューの中でどのような話題が話されたのかについても確認した。その後各グループの話し合い結果を全体で共有するという形をとった。
全体のレベル判定としては、中級‐上が5人、中級‐中が4人という結果になった。インタビューで取り上げられた話題は、寮での生活(ルームメイト、運動)、現在しているアルバイト(韓国の最低賃金引上げについて)、被験者の住んでいる世宗市についてなどであった。
上級ではないと判定された根拠としては、①全体的に説明不足であり、描写ができなかったこと、②最低賃金についての質問があったとき(上級への突き上げ質問)に答えられなかったこと、③ロールプレイでの断る場面で、理由を述べて断ることができず、ただ断るだけになってしまったこと、④段落ではなく、単文で答えている部分が多い、などが挙げられた。ただ、自分の1日のスケジュールや寮での生活の話は、普段の生活で話す機会が多いため、段落でわかりやすく話すことができている部分もあった。
今回のデモンストレーションでは、被験者の話せる部分と話せない部分が明確に現れ、判定に大きなずれは見られなかった。被験者も、自分の日本語能力の課題が見えたようで、参加者のみならず、被験者にとっても有意義なインタビューになったようだ。
15:40-15:55 休憩
15:55-16:45 (主要レベルで)判定の差が生じる要因の検討(司会:小島先生、書記:後藤)
3月27日(土)に行われた韓国日本語学会で、韓国OPI研究会が分科会を担当し、その分科会でも実際にインタビューのデモンストレーションを行った。インタビュー終了後、テスター資格を持っているグループとテスター資格を持っていないグループで、それぞれ被験者のレベルを判定したが、主要レベルで異なった判定が出てしまった(テスター資格有→中級‐中、テスター資格なし→上級‐下)。
このセッションでは、その実際のインタビューを文字化した資料を見ながら、インタビューの音声を聞き、各グループで被験者のレベルを判定、判定した根拠を話し合うとともに、どのような質問をしたらより被験者の発話を引き出すことができたのかという点を考えた。
全体として、主要レベルは上級レベルではなく、中級レベルであるという意見で一致した。判定した根拠としては、①全体的に段落で話せていないだけではなく、一部では文レベルでも崩れているところが見られたこと、②テスターが何度も被験者の発話を確認している部分があり、被験者の発話を理解するのが難しかったことがうかがえること、③文字化した資料では、一見うまく話せているように見えるが、音声で聞くと何を言っているのかわからない部分が多いこと、などが挙げられた。また、他にできた質問として「コフンの観光地やおすすめコース」「宇宙センターができて何が変わったのか」「コフンとソウルの違い」「コフンでの楽しかった思い出」「コンソールゲームとは何か」「どのように事件を解決したのか」「17人でオンラインゲームをするときにどのように時間を合わせるのか」など、多岐にわたった質問が挙げられた。
16:45-16:55 2019年度OPIワークショップ開催のご案内(司会:迫田先生)
2019年度にワークショップが開催されることが発表されました。日本語ネイティブではない方も一定の条件をクリアすれば、OPIのテスター資格をとることができるので、興味がある方はまずは定例会にお越しください!
※韓国OPI研究会 定例会およびOPIワークショップに関するお問い合わせ
as982095(アットマーク)gmail.com(担当:迫田)
今回はデジョン開催ということもあり、慶尚道や全羅道からも先生方が参加してくださいました。デモンストレーションを含めて、今回は2回分のインタビューを聞き、判定理由について話し合ったことで、自分の中でのOPIのレべル判定の基準を再確認することができました。
<文責:後藤>
Posted by J-OPI-K at
07:26
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