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2024年12月13日

2024年度 第3回 定例会報告

2024年韓国OPI研究会 第3回定例会報告書

第3回定例会の内容について以下に報告いたします。

日程  :2024年11月30日(土)14:00~17:30
実施方法:オンライン(ZOOM)
参加者:9名(日本語OPI研究会会員様2名含む)
内容:
14:00〜14:10       
会長ご挨拶、年間スケジュールご案内【小島】
・定例会:前回第2回7月6日(土)、今回第3回11月30日(土)
・在韓日本語講師会での発表:4月13日(土)15:00~にOPIの紹介とワークショップ
 をおこないました(鐘路キャンパスとzoomの両方で実施)。対面とZOOMの両方で
 多くのご参加をいただき、質疑応答も活発に行われました。
・2025年3月の韓国日本語学会の企画発表の要請を会長より受け、準備を進めています
 (4名の発表者を決定し、準備のためのスタディを継続的に実施中)。   

  
14:10〜15:30 opi収録データ1
(テスター:小島、被験者:韓国人学習者・男性・会社員)

【インタビューの流れ】
出身地→趣味→仕事内容(I)→仙台のおすすめ:松島(A)→松島と(韓国の)木浦の違うところ
ところ(A)→観光地のトラブル(観光客の迷惑行為)(S)→住民の立場と経済効果優先の立場の
どちらの立場に立つか(S)→最近気になるニュース:LINEのサーバー問題、個人情報管理について(S)→リスクがあっても使う立場vsリスクがあるから使わない立場(S)→将来の方向性(S)

◇トレーナーからの指摘
 ・仙台のおすすめスポットについては「どんなふうに」という質問をして、ナレーションを
  もっと引き出すように。
 ・松島と木浦の比較の質問の手順が複雑になっていた。日常生活や仕事の経験談などから引  
  き出すと、もっとシンプルにできる。
 ・観光地での問題点(超級質問)はテスター側から出されていたが、被験者側から出してもら
  うようにすべき。
 ・住民の立場と国の立場(超級質問)も被験者側から出してもらうようにするのがよい。
 ・反論の提示がなかった。→例)LINEの問題「自治体や政府の場合、住民や国民の個人情報が
  流れたら規模的に大きな被害になるので、そういった機関ではアプリの使用を停止するべ
  きだと聞いたんですが、それに対してどう答えますか」
 ・仮説質問の例「個人情報流出を起こした会社に高額な罰金を課すことにとなると思ってく
  ださい。そうなると、アプリ制作の業界、それから消費者にはどのような変化や影響が出
  ると考えられますか?」

テスターの判定:小島は上級-上と判定したが、トレーナーの判定としては「判定不能(Unratable)」という結果になった。


15:40〜17:10 OPI収録データ2
(テスター:後藤先生、被験者:韓国人学習者・男性・大学生)

【インタビューの流れ】
勉強していること(日本語、貿易もやろうとした)一人暮らし→どんな家事をするか→趣味(読書:日本の小説)→アルバイト→日本へ行ったこと(香川に留学した)→故郷のソウル・ノウォンはどんなところか(I)→貿易の勉強をしようとしたきっかけ(I)→なぜ香川に留学したか(I)→観光地の役割について詳しく説明(A)→駅から眺める景色を詳しく説明(A)→都会と田舎の魅力の違い(A)→韓国のラーメンの作り方(A)→小説のストーリー(A)→最近のニュース1:ウクライナとロシアの戦争について(S)→国際社会が関わることによる戦争の長期化についてどう考えるか→戦争が長期化することによって世界や韓国にどんな影響があるか(S)→最近のニュース2:ビットコインのメリットとデメリットについて(S)→法律が整備されないままビットコインが運用されることは問題なのではないか?(S)→現行のビットコインの運用によって、社会にはどんな影響があるか?(S)

17:10〜17:30 出席者全体でレベル判定とインタビュー構成に関する議論

◇インタビュー構成とレベル判定についてのコメント
 【インタビュー構成】
 ・中級質問(文単位で話してもらう) →上級質問(叙述、手順、エピソード) →超級質問
  (社会的話題について詳しく話す、反論、仮定的な意見を誘導) の構成はきちんとできて
  いた。

 【レベル判定】
 ・超級質問(トリプルパンチ) の出来具合があまりよくない。超級には届かず上級-上?
 ・上級以降の質問に対する発話をみると、複段落が維持できているとは言えない。この
  点から見ると、超級にわずかに届かないというレベルではなく、上級-中ではないか?     
      

テスターの判定:最初は上級-上と判定したが、今日の先生方との議論を踏まえて再度検討
        した結果、最終的に上級-中と決定した。
      
 今回は2つの音声データを聞いて、OPIのインタビュー構成とGRIDの書き方について話し合う
機会を作らせていただきました。
 1つ目のデータは、資格更新中である小島が渡辺トレーナーからいただいたコメントとGridの
書き方について共有しました。この音声データは私の失敗作(?)でしたが、問題点と解決策をみんなで共有できた点が良かったと思いました。
 2つ目のデータは後藤先生テスターのものでしたが、インタビュー構成がしっかりしていて、
とても参考になりました。
 今後もこのような検討会を通して、自分のインタビューの実践力を高めることが必要だと感じました。インタビューやレベル判定についての疑問やご質問がありましたら、いつでも研究会にご連絡いただければと思います。 

(文責:小島堅嗣/韓国OPI研究会会長)
  


Posted by J-OPI-K at 19:28Comments(0)
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