2022年12月20日
2022年度 第4回 韓国OPI研究会 定例会報告
2022年韓国OPI研究会 第4回定例会報告書
第4回定例会の内容について以下に報告いたします。
日程 :2022年12月10日(土)14:15~17:45(14:05受付開始)
実施方法:対面(スタディカフェ구겐하임〈大邱〉)とオンライン(ZOOM)
参加者:16名(対面4名、オンライン12名〈うち、デモの被験者2名〉)
内容:
14:15〜14:30 会長ご挨拶、年間スケジュールご案内(小島)
・今回招待させていただいた、日本語OPI研究会のケッチャム会長、世良前会長
からのご挨拶
・2023年度のスケジュール
-1月下旬から2月中旬に研究プロジェクト募集→別途MLにて募集をします。
→2月末に採用研究を発表、3月に助成金を支給
-定例会開催予定:3月、6月、10月、12月の土曜日
-提携学会である韓国日本語教育学会より、発表と論文でのOPI特集を組んでいただけ
るとのご提案あり。5件(5名)の学会発表と論文投稿→9月に発表と論文投稿、学術誌掲載は12月。
→詳細は、別途MLにて募集をします。
14:30〜15:00 OPIデモンストレーション1
(テスター:今井先生、被験者:韓国人日本語学習者、大学生)
【インタビューの流れ】
故郷のチャンウォンについて(I)→専攻しているパーツデザインの設計に
ついて(A)→自動運転システムについて(S)→自動運転の危険性についての
意見(S)→今後、自動車はどのように発展していくか?(S)→ランニングに
ついて(I)→やせる以外の効果について(A/S)→ロールプレイ〈友達がSNS
に中傷を書いていたので、抗議してやめさせる〉(A)
15:00~15:30 3グループに分かれて議論(レベル判定、インタビューの仕方について)
15:30〜15:35 (休憩)
15:35〜15:55 各グループ発表
中級と上級の2つの結果に分かれた。それぞれの判定の主な理由は以下の通り。
中級-上
・しっかりした上級のタスク(叙述、比較)が少なかった。
・発話が文の羅列になっており、段落が構成されていない部分があった。
・発話内容が聞き手にとって理解しにくかった。
上級-下/中
・つっこんだ質問やナラティブ(語り)の質問がなかった。
・トリプルパンチの質問に対して被験者が逃げてしまう部分があった。
→超級×
また、インタビューの仕方に関するコメントも挙げられた。
・インタビューの全体の流れはとてもよかった。
・ウォーミングアップの時間をもう少し長くとり、様々な話題を集める
ようにするといいのではないか。
・被験者の意見をテスターがまとめてしまう部分が見られた。
《研究会としての判定(テスター保持者2名による判定)》
レベル:上級-中
判定理由:
・多数のコミュニカティブタスクを容易に自信をもってこなした。
・つながりのある段落の長さで、関連性のある事実を伝えられた。
・超級レベルをこなすときに、量と質の両方において発話レベル
が低下していた。
・超級タスクである仮説、反論に対する答えができていない。
→ほぼ超級=上級-上のところまでは達していない
15:55〜16:25 OPIデモンストレーション2
(テスター:鮱名先生、被験者:韓国人日本語学習者、会社員)
【インタビューの流れ】
家族、居住地のヨンインについて(I)→会社の業務内容(A)→会社での問題(S)
→イテウォンの事故について(A)→その際の警察の責任について(S)→安全に
関する個人の意識はどう変わるか(S)→映画「オジンオゲーム」について (A)
→ロールプレイ:運転免許の書き換えについて交渉(A)。
16:25~16:35 (休憩)
16:35~17:05 3グループに分かれて議論(レベル判定、インタビューの仕方について)
17:05~17:20 各グループ発表
中級と上級の2つの結果に分かれた。それぞれの判定の主な理由は以下の
通り。
中級-上
・叙述や描写の部分で挫折がみられた。
・段落が構成させていない部分、文の羅列があった。
・質問に対する答えがずれている部分があった。
・ロールプレイの内容が理解できていないようだった。
・韓国語由来の語彙を日本語で説明できていない部分があった。
→「ぎょうじ」、「ボキ」
上級-中
・発話量が多く、上級タスクもこなせていた。
インタビューのやり方についての意見
・インタビューの流れがスムーズでよかった。
・ 質問がスムーズにできていた。
《研究会としての判定(テスター保持者2名による判定)》
レベル:中級-上
判定理由
・中級レベルでの日常的によく起こるタスクや社交的場面を扱う際に
容易に自信を持ってやりとりができていた。
・かなりの数の上級タスクが遂行できていたが、できていない部分も
あった(映画のストーリー)→上級を維持していない。
17:45 終了
今回の定例会も、対面とオンラインの両方で開催しました。今回は日本語OPI研究会(東京)のケッチャム現会長と
世良前会長に出席していただき、一緒にOPIのレベル判定をしていただきました。そして今回の定例会のために、
小池先生、孫先生のご協力で2人の被験者に協力してもらうことができ、LIVEでのデモンストレーションを2件行う
ことができました。このような貴重な機会を作ることができたのも、両先生を始め会員の皆様のご協力で成り立って
いることに、改めて感謝いたします。
来年度(2023年度)は提携学会での学会発表や論文投稿といった研究の面でも力を注いでいく1年になると思いますが、
実際のOPIを実践したりレベル判定したりする機会もさらに増やしていきたいと考えています。来年度も皆様と一緒に
活動していければと思いますので、宜しくお願いいたします。
(文責:小島堅嗣/韓国OPI研究会会長)
第4回定例会の内容について以下に報告いたします。
日程 :2022年12月10日(土)14:15~17:45(14:05受付開始)
実施方法:対面(スタディカフェ구겐하임〈大邱〉)とオンライン(ZOOM)
参加者:16名(対面4名、オンライン12名〈うち、デモの被験者2名〉)
内容:
14:15〜14:30 会長ご挨拶、年間スケジュールご案内(小島)
・今回招待させていただいた、日本語OPI研究会のケッチャム会長、世良前会長
からのご挨拶
・2023年度のスケジュール
-1月下旬から2月中旬に研究プロジェクト募集→別途MLにて募集をします。
→2月末に採用研究を発表、3月に助成金を支給
-定例会開催予定:3月、6月、10月、12月の土曜日
-提携学会である韓国日本語教育学会より、発表と論文でのOPI特集を組んでいただけ
るとのご提案あり。5件(5名)の学会発表と論文投稿→9月に発表と論文投稿、学術誌掲載は12月。
→詳細は、別途MLにて募集をします。
14:30〜15:00 OPIデモンストレーション1
(テスター:今井先生、被験者:韓国人日本語学習者、大学生)
【インタビューの流れ】
故郷のチャンウォンについて(I)→専攻しているパーツデザインの設計に
ついて(A)→自動運転システムについて(S)→自動運転の危険性についての
意見(S)→今後、自動車はどのように発展していくか?(S)→ランニングに
ついて(I)→やせる以外の効果について(A/S)→ロールプレイ〈友達がSNS
に中傷を書いていたので、抗議してやめさせる〉(A)
15:00~15:30 3グループに分かれて議論(レベル判定、インタビューの仕方について)
15:30〜15:35 (休憩)
15:35〜15:55 各グループ発表
中級と上級の2つの結果に分かれた。それぞれの判定の主な理由は以下の通り。
中級-上
・しっかりした上級のタスク(叙述、比較)が少なかった。
・発話が文の羅列になっており、段落が構成されていない部分があった。
・発話内容が聞き手にとって理解しにくかった。
上級-下/中
・つっこんだ質問やナラティブ(語り)の質問がなかった。
・トリプルパンチの質問に対して被験者が逃げてしまう部分があった。
→超級×
また、インタビューの仕方に関するコメントも挙げられた。
・インタビューの全体の流れはとてもよかった。
・ウォーミングアップの時間をもう少し長くとり、様々な話題を集める
ようにするといいのではないか。
・被験者の意見をテスターがまとめてしまう部分が見られた。
《研究会としての判定(テスター保持者2名による判定)》
レベル:上級-中
判定理由:
・多数のコミュニカティブタスクを容易に自信をもってこなした。
・つながりのある段落の長さで、関連性のある事実を伝えられた。
・超級レベルをこなすときに、量と質の両方において発話レベル
が低下していた。
・超級タスクである仮説、反論に対する答えができていない。
→ほぼ超級=上級-上のところまでは達していない
15:55〜16:25 OPIデモンストレーション2
(テスター:鮱名先生、被験者:韓国人日本語学習者、会社員)
【インタビューの流れ】
家族、居住地のヨンインについて(I)→会社の業務内容(A)→会社での問題(S)
→イテウォンの事故について(A)→その際の警察の責任について(S)→安全に
関する個人の意識はどう変わるか(S)→映画「オジンオゲーム」について (A)
→ロールプレイ:運転免許の書き換えについて交渉(A)。
16:25~16:35 (休憩)
16:35~17:05 3グループに分かれて議論(レベル判定、インタビューの仕方について)
17:05~17:20 各グループ発表
中級と上級の2つの結果に分かれた。それぞれの判定の主な理由は以下の
通り。
中級-上
・叙述や描写の部分で挫折がみられた。
・段落が構成させていない部分、文の羅列があった。
・質問に対する答えがずれている部分があった。
・ロールプレイの内容が理解できていないようだった。
・韓国語由来の語彙を日本語で説明できていない部分があった。
→「ぎょうじ」、「ボキ」
上級-中
・発話量が多く、上級タスクもこなせていた。
インタビューのやり方についての意見
・インタビューの流れがスムーズでよかった。
・ 質問がスムーズにできていた。
《研究会としての判定(テスター保持者2名による判定)》
レベル:中級-上
判定理由
・中級レベルでの日常的によく起こるタスクや社交的場面を扱う際に
容易に自信を持ってやりとりができていた。
・かなりの数の上級タスクが遂行できていたが、できていない部分も
あった(映画のストーリー)→上級を維持していない。
17:45 終了
今回の定例会も、対面とオンラインの両方で開催しました。今回は日本語OPI研究会(東京)のケッチャム現会長と
世良前会長に出席していただき、一緒にOPIのレベル判定をしていただきました。そして今回の定例会のために、
小池先生、孫先生のご協力で2人の被験者に協力してもらうことができ、LIVEでのデモンストレーションを2件行う
ことができました。このような貴重な機会を作ることができたのも、両先生を始め会員の皆様のご協力で成り立って
いることに、改めて感謝いたします。
来年度(2023年度)は提携学会での学会発表や論文投稿といった研究の面でも力を注いでいく1年になると思いますが、
実際のOPIを実践したりレベル判定したりする機会もさらに増やしていきたいと考えています。来年度も皆様と一緒に
活動していければと思いますので、宜しくお願いいたします。
(文責:小島堅嗣/韓国OPI研究会会長)
Posted by J-OPI-K at
08:52
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