2009年04月14日
韓国OPI研究会 2009年度第1回定例会報告
日時:2009年4月11日(土)10:15~12:30(受付 10:00~)
場所:時事日本語学院 Testmate 404号室
参加者:(会員)18名
(見学) 3名 ※うち3名新会員登録 合計21名
【定例会内容】
1.10:15~11:10 テープ判定と討論①
(テープ提供:8期生金周衍先生)
(討論司会:峯﨑知子)
金周衍先生がテスター資格取得のために提出したテープ。判定が明らかになっているもの(牧野成一トレーナー承認済)。全員で判定を行なう。参加者の判定は「中級の下」と「初級の上」に別れたが、金先生、牧野トレーナーとも判定は「初級の上」であった。テキストの型について、「初級」は単語レベル、「中級」は文レベルという基準があるが、「初級の上」でも文が発話されることを確認した。「初級の上」と「中級の下」という判断が難しいテープのよい判定例になった。
2.11:10~11:20 休憩
3.11:20~12:15 テープ判定と討論②
(テープ提供:米澤史織先生〈日本で取得〉)
(討論司会:迫田亜希子先生)
米澤史織先生がテスター資格取得のために提出したテープ。判定が明らかになっているもの(鎌田修トレーナー承認済)。全員で判定を行う。有資格者、未資格者共、ほとんどが「超級」と「上級の上」に二分され、出席者では「上級の上」が多かったが、認定された判定は「超級」であった。それぞれの判定根拠を聞きながら、「超級」と「上級」の判定基準について確認を行なう。質問も含めた抽象性の問題、ロールプレイでの被験者の話の進め方やインフォーマルとフォーマルの出方の問題などについて話された。使用されたロールプレイが友人の母を相手にする〈交渉〉であったが、〈交渉〉は超級レベルにおいても難しいタスクである。昨年度から研究会で検討されている「超級」を判定しうる適切なロールカードについての開発が重要であると思われた。また、日ごろは韓国人の被験者がほとんどになる韓国OPI研究会において、中国人被験者の貴重なテープを聞かせていただいた。
4.12:15~12:30 総会
・2008年度活動報告(早矢仕智子)
・2009年度活動計画(早矢仕智子)
・2008年度会計報告(迫田亜希子)
文責 早矢仕智子
2009年04月07日
2009年度第1回韓国OPI研究会定例会のご案内
日時:4月11日(土)10:00~12:30
場所:時事日本語学院 鐘路第2キャンパス(Testmate)404号室
10:00~ 受付
10:15~11:10 テープ判定と討論①
(テープ提供 テスター金周衍先生)
11:10~11:20 休憩
11:20~12:15 テープ判定と討論②
(テープ提供 テスター米澤史織先生)
12:15~12:30 総会
2008年度活動及び決算報告
2009年度活動計画
第7回OPI国際シンポジウムソウル大会のお知らせなど
2009年04月07日
2008年開催 ソウルワークショップ8期生 合格手記
◆とにかく本当にうれしいです。
被験者がなかなか見つからず、色々なところに行って探したり紹介してもらったりと苦労しましたし、また被験者が見つかっても判定に悩み、夢に出てくるほどでした。でもこの経験を通して、評価に対する考え方が変わりましたし、相手からいかに話を引き出すかという方法も学べたような気がします。
OPI第8期生は毎週土曜日に集まり、勉強会を開いたりお互いの学生を紹介しあったりと、これまでこつこつ頑張ってきましたから、その成果があったのではと思います。
このように大学の先生方と毎週勉強会ができるなんて、私にとってはそれだけでも貴重な経験でした。
牧野先生にはメールなどで質問をしてもすぐに丁寧に返していただき、私たちを支えてくださいました。牧野先生とお会いできたのはワークショップの4日間だけでしたが、先生からは本当に色々なことを学びました。本当に感謝しています。
これからもこの経験を生かし、日本語教授に役立てていきたいと思っています。
(S・R)
◆トレーナーの牧野先生をはじめ、OPIの役員の方々に支えられてこのたび合格することができました。
12月に行われたワークショップ直後は、これからどうなるのかかなり不安を抱いておりましたが、最終日の打ち上げの会で、役員の方々から同期生がいっしょに勉強した話を伺いました。 その貴重な体験談を元に私たち8期生も勉強会をしようと計画を立て実行しました。
毎週、土曜日の勉強会は、大変でしたが、ひとりで判定できない時や困った時に支えてくれたのは同期の皆さんです。これから、OPIを習得しようと考えている方は、グループSTUDYをしてみてください。
OPI習得までの道のりを乗り越えられたのも、牧野トレーナーをはじめ、OPI役員の方々、8期生の皆さんのお陰だと思っております。また、長期にわたり、場所を提供してくださったシサイルボノの方々にこの場をおかりして、御礼を申し上げたいと思います。
(M・KK)
◆まず、OPI全資格に合格することができたことを、牧野成一先生ならびにOPIの先輩方に心より御礼申し上げます。
2007年の夏に申請をしてから早1年が過ぎました。12月にワークショップを受けてから今日までの半年間で、日本語教師としても成長できたと思います。OPIを通して日本語口頭能力のレベルを図る基準を自分の中に設けたことで、学生の日本語、授業のカリキュラムに対する見方が随分変わりました。学生の口頭能力を見極め、さらに引き上げるためにどのような指導が必要かということが分かるようになりました。約半年間を振り返ると、本当にたくさんのことを学び、得ることができました。特に同期の先生方とは勉強会で意見交換をし、一緒に悩み、アドバイスをいただくことができて大変心強かったです。
今後もOPIを続けながら、教師としても成長していきたいと思っております。
(M・KN)
被験者がなかなか見つからず、色々なところに行って探したり紹介してもらったりと苦労しましたし、また被験者が見つかっても判定に悩み、夢に出てくるほどでした。でもこの経験を通して、評価に対する考え方が変わりましたし、相手からいかに話を引き出すかという方法も学べたような気がします。
OPI第8期生は毎週土曜日に集まり、勉強会を開いたりお互いの学生を紹介しあったりと、これまでこつこつ頑張ってきましたから、その成果があったのではと思います。
このように大学の先生方と毎週勉強会ができるなんて、私にとってはそれだけでも貴重な経験でした。
牧野先生にはメールなどで質問をしてもすぐに丁寧に返していただき、私たちを支えてくださいました。牧野先生とお会いできたのはワークショップの4日間だけでしたが、先生からは本当に色々なことを学びました。本当に感謝しています。
これからもこの経験を生かし、日本語教授に役立てていきたいと思っています。
(S・R)
◆トレーナーの牧野先生をはじめ、OPIの役員の方々に支えられてこのたび合格することができました。
12月に行われたワークショップ直後は、これからどうなるのかかなり不安を抱いておりましたが、最終日の打ち上げの会で、役員の方々から同期生がいっしょに勉強した話を伺いました。 その貴重な体験談を元に私たち8期生も勉強会をしようと計画を立て実行しました。
毎週、土曜日の勉強会は、大変でしたが、ひとりで判定できない時や困った時に支えてくれたのは同期の皆さんです。これから、OPIを習得しようと考えている方は、グループSTUDYをしてみてください。
OPI習得までの道のりを乗り越えられたのも、牧野トレーナーをはじめ、OPI役員の方々、8期生の皆さんのお陰だと思っております。また、長期にわたり、場所を提供してくださったシサイルボノの方々にこの場をおかりして、御礼を申し上げたいと思います。
(M・KK)
◆まず、OPI全資格に合格することができたことを、牧野成一先生ならびにOPIの先輩方に心より御礼申し上げます。
2007年の夏に申請をしてから早1年が過ぎました。12月にワークショップを受けてから今日までの半年間で、日本語教師としても成長できたと思います。OPIを通して日本語口頭能力のレベルを図る基準を自分の中に設けたことで、学生の日本語、授業のカリキュラムに対する見方が随分変わりました。学生の口頭能力を見極め、さらに引き上げるためにどのような指導が必要かということが分かるようになりました。約半年間を振り返ると、本当にたくさんのことを学び、得ることができました。特に同期の先生方とは勉強会で意見交換をし、一緒に悩み、アドバイスをいただくことができて大変心強かったです。
今後もOPIを続けながら、教師としても成長していきたいと思っております。
(M・KN)
2009年04月07日
韓国OPI研究会 2008年度第4回定例会報告
日時:2008年12月6日(土)10:15~12:30(受付 10:00~)
場所:時事日本語学院 Testmate 202号室
参加者:(会員)18名
(見学)3名(うち2名新会員登録) 合計21名
【定例会内容】
1.10:15~11:10 テープ判定と討論①
(テープ提供:8期生李善姫先生)
(討論司会:早矢仕智子)
李先生がテスター資格取得のために本番ラウンドに提出したテープ。判定が明らかになっているもの(牧野成一トレーナー承認済)。全員で判定を行う。有資格者、未資格者共、判定は全員が中級内であり、その意味では非常にすぐれたOPIインタビューであったといえよう。ただし、牧野先生の判定が中級の上であったが、私たちの判定が圧倒的に中級の中が多かった。それぞれの判定根拠を聞きながら、下位レベルの判定基準について確認を行なう。十分な発話量と自発性はあるが、何を話しているかがわかりにくい。文と段落のとらえ方、タスクの達成の質について等、討論が行われた。中級の上と考えた場合、上級のパフォーマンスがどれだけできているかという判断が必要であるが、「上級のパフォーマンス」なるものをどうとらえるのか、という問題が見えてきそうだ。量だけではなく、判定レベルの質をどこまでOPIでは判断するのかは、このテープの中級の問題だけではなく、どのレベルにおいても重要なことであり、ブラッシュアップを通して、解決していきたいテーマである。
2.11:10~11:20 休憩
3.11:20~12:15 テープ判定と討論②
(テープ提供:8期生松崎恭子先生)
(討論司会:峯﨑知子先生)
松崎先生がテスター資格取得のために本番ラウンドに提出したテープ。判定が明らかになっているもの(牧野成一トレーナー承認済)。全員で判定を行う。有資格者、未資格者共、上級の下から超級まで判定が分かれた。一番多かった判定は上級の上であったが、認定された判定は超級であった。それぞれの判定根拠を聞きながら、超級と上級の判定基準について確認を行なう。超級の根拠となる「複段落」やタスクの達成もできており、「抽象性」や待遇表現も適切であるが、「ロールプレイ」での交渉のタスクの出来に不足を感じているテスターが多かった。具体的には、「ロールプレイ」における交渉の仕方に、相手に不快な印象を与える不自然さがあることが指摘されたのだが、敬語はできていても、これではタスクは達成できないのではないか、といった指摘である。つまり質の問題が、ここでも討論の対象になった。
またテスター側のインタビューの仕方についても、特に超級対象における難しさが指摘された。特に超級に関していえば、被験者に主導権を握らせず、相手によっては、ある距離感を持って対応したほうがよい。またはどういう質問をすれば、超級以上の被験者にタスクにおける挫折を与えることができるのか、つまり明確な突き上げができるのか、これもまた、私たちにブラッシュアップが必要であることを認識させた有意義なテープであった。
4.12:15~12:30 お知らせ
・12月23日(火)10時30分~ 時事日本語学院Testmate
ブラッシュアップセッション 渡辺素和子トレーナー
・第7回OPI世界シンポジウム-韓国OPI研究会10周年記念-
日時:8月20日(木)~23(日)のうち2日間
場所:未定(ソウル市内)
文責 早矢仕智子