2020年06月25日

2020年度 第2回定例会報告

2020年度 第2回定例会報告書
日時:2020年6月20日(土) 10:30~12:50
Zoom開催
参加者:11人(韓国:8名、日本:1名、ドイツ:1名、タイ1名)

定例会 内容
10:30~10:35 挨拶(迫田先生)
10:35~11:45 テープ判定及びディスカッション(テープ提供:小島先生、司会:迫田先生)

判定は、中級-上、中級-中、中級-下の中で分かれ、中級-上または中級-中と判定した方が多かった。
【判定根拠】
・発話量は多いが、文と文のつながりがなく、段落の維持ができていない。
・上級レベルのタスクを遂行するための文法や語彙が不十分であり、詳細の説明や描写ができていなかった。
・韓国語を知っている人なら理解はできるが、外来語の発音が母語の影響を受けており、わかりにくかった。(例:ワーキングホリデー、フライパンなどの発音)
・自分の出身地を説明できるといった上級のタスクが達成されている部分も一部あった。

11:45~11:55 休憩

11:55~12:40 研究発表及び質疑応答
研究タイトル:「韓国におけるOPI関連の論文について」
発表者:迫田亜希子、小島堅嗣、川口慶子、後藤歩

【発表内容】
1.OPIについて
2.考察方法
3.考察内容
 3-1 年代別分析(川口先生)
    2007年、2008年、2011年、2012年、2019年に比較的多くの論文が発行されている。この背景には、1999年にKYコーパスが公開され、2000年代になりコーパスによる数量的な研究が急増してきたこと、また2008年にはタグ付きKYコーパスも公開されたことが挙げられ、この影響で研究数が増えたのではないかと考えられる。
 3-2 学術誌別など(後藤)
    学術誌別に論文数を見てみると、韓国日語教育学会が11編で多く、次いで学位論文(修士)8編と続いている。また論文の中でOPIがどのように関連しているかについて分析したところ、KYコーパスなどのコーパスを論文中に使用または言及しているものが全体の45%を占め、次いで論文の著者が実際にOPIを行い、そのデータを分析した論文が18%を占めているという結果になった。
 3-3 著者別分析(迫田先生)
    論文著者の割合は、韓国人著者35編(50%)、日本人著者33編(49%)、韓国人・日本人共著1編(1%)の順になっている。研究分野を見てみると、韓国人著者の場合は、コーパス研究や習得研究が過半数を占め、日本人著者の場合は韓国の傾向に類似しているが、「その他」の研究が多いことが特徴として挙げられる。また、2010年前後を境にコーパス研究が出現し始めるが、これはKYコーパスを始めとするコーパスが電子データとして提供されたことが影響しているのではないかと思われる。
4.今後の課題(小島先生)
    これからOPI関連の論文で注力されるべき研究テーマとしては、「縦断研究」「年少者研究」「ロールプレイに着目した研究」「テスター側に焦点を当てた研究」「他試験との関連性を明らかにする研究」「統計的分析に基づいた研究」などが挙げられる。また、本研究の今後の課題としては、研究分野のカテゴリーの再検討、検索語を増やすかどうかなどが挙げられ、今後さらに研究を深めていく必要がある。

【フロアから出た質問やコメント】
・OPIのやり方を実際に日本語教育に導入した研究はあるのか。
・日本で発刊された論文で、韓国人母語話者を扱ったOPI研究の位置はどうなるのか。
・分類の仕方はどこを目指すのか。論文を実際に読み込んで、さらに細かいカテゴライズをする必要がある。
・検索項目を「OPI」からさらに広める必要性(KYコーパス、コーパスなど)がある。
・地方などの小さな学会で発行された学会誌まで検索する必要性がある。

12:45~12:50 挨拶(迫田先生)

 今回も、2020年度第1回定例会に続き、Zoomでの開催となりました。オフラインで定例会を進めていくことがなかなか難しい情勢ですが、オンラインで開催することで韓国のみならず日本やドイツ、タイなどからも参加していただき、充実した定例会になったのではないかと思います。
 また、定例会の後半部分で行った研究発表についても多くの質問やコメントを頂きました。ありがとうございます。先生方からいただいたアドバイスをもとに今後も研究を進めていきたいと思います。
 第3回定例会は9月頃を予定しております。次回もぜひご参加ください。

【文責:後藤歩】  


Posted by J-OPI-K at 09:56Comments(0)定例会
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