2018年第1回定例会報告書

J-OPI-K

2018年04月08日 17:07

2018年第1回定例会報告書

日程:2018年4月7日(土)10:30~12:30(10:15 受付開始)
場所:ハナ銀行多文化センター、タリン(多隣)第一会議室
参加者:6名

内容:
10:30~10:40 2018年度の運営委員あいさつ
(会長:迫田亜希子先生、副会長/広報担当:小島堅嗣、
会計:後藤歩先生。永田沙織先生は現在日本滞在中)

10:40~11:45 テープ判定と討論
テープ出所:国立国語研究所「日本語学習者会話データベース」
http://nknet.ninjal.ac.jp/kaiwa/)よりアメリカ人被験者の音声データ
(No.200)を利用した。(データ選出:後藤先生、司会:小島)

今回は参加者6名がそれぞれ出した判定結果と判定理由を発表し、それを
もとに全員で議論をするという方法を取った。6名の判定と理由は以下の通り。

・中級-上/中級タスクOK、上級タスクは一部OK(国際化や戦争について
説明する部分はできていた。一方、最後まできちんと答えられな
い(話せない)部分も見られた。

・中級-中or上/(上級のタスクである)料理の手順やバレーボールのルール
        を詳しく説明することができていなかった。

・中級-上/料理の手順について説明しているが、文レベルだった。他の部分
      では段落ができている部分もあった。 抽象的な質問に対しては
対応できていなかった。

・上級-下/料理、バレーボールの説明は何とかできていた。超級レベルの
      質問に対する答えは、よくわからなかった。

・中級-上/文レベルOK。上級のつきあげで挫折していた。EBM(アメリカ
      音楽)の説明はできていなかった。

・中級-上/全体的には段落で話せているように聞こえるが、得意な分野と思わ
      れる音楽の説明ができていないなど挫折が見られた。そのため上級
      は維持していないと判定した。

データベースに示された判定は「中級-上」であった。判定理由は書かれていな
いが、おそらく私たちが議論した内容にある「上級のタスクを維持しきれずに
中級に落ちてしまった」という結論に達したと推測される。


12:00~12:30 報告と連絡事項(司会:迫田亜希子先生)
(1)韓国日本語学会の分科会(2018年3月24日)にて韓国OPI研究会主催の
デモンストレーション・ロールプレイ体験・研究発表を行った。

(2)2018年度の研究助成プロジェクトとして以下1件の研究を採用した。
     小島堅嗣・山中峰央・後藤歩
     「OPIの主要レベルにおける判定差異の要因-3名のテスターによる
判定結果の比較-」
     →小島が研究の要点を発表した後、参加者全員の承認を得た。

(3)2017-2018年度会計報告
     →報告後、参加者全員の承認を得た。
(4)2018年度12月の韓国日語教育学会にて、分科会発表の打診を受けて
     いる。詳細が決定し次第、MLおよびHPで発表する。

(5)2019年度夏にOPIワークショップを開催予定
     →詳細が決定し次第、MLおよびHPで発表する。

今回は少人数ながらも、音声データの判定について多くの意見交換をすること
ができて有益でした。このように継続してOPIに接しながら意見交換をすること
で判定の質が維持できると、改めて感じました。

次回も様々な趣向を考えて、会員の皆様にとって魅力ある活動をしていきたいと
思っております。今年度もよろしくお願い致します。   

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