2018年04月08日
2018年第1回定例会報告書
2018年第1回定例会報告書
日程:2018年4月7日(土)10:30~12:30(10:15 受付開始)
場所:ハナ銀行多文化センター、タリン(多隣)第一会議室
参加者:6名
内容:
10:30~10:40 2018年度の運営委員あいさつ
(会長:迫田亜希子先生、副会長/広報担当:小島堅嗣、
会計:後藤歩先生。永田沙織先生は現在日本滞在中)
10:40~11:45 テープ判定と討論
テープ出所:国立国語研究所「日本語学習者会話データベース」
(http://nknet.ninjal.ac.jp/kaiwa/)よりアメリカ人被験者の音声データ
(No.200)を利用した。(データ選出:後藤先生、司会:小島)
今回は参加者6名がそれぞれ出した判定結果と判定理由を発表し、それを
もとに全員で議論をするという方法を取った。6名の判定と理由は以下の通り。
・中級-上/中級タスクOK、上級タスクは一部OK(国際化や戦争について
説明する部分はできていた。一方、最後まできちんと答えられな
い(話せない)部分も見られた。
・中級-中or上/(上級のタスクである)料理の手順やバレーボールのルール
を詳しく説明することができていなかった。
・中級-上/料理の手順について説明しているが、文レベルだった。他の部分
では段落ができている部分もあった。 抽象的な質問に対しては
対応できていなかった。
・上級-下/料理、バレーボールの説明は何とかできていた。超級レベルの
質問に対する答えは、よくわからなかった。
・中級-上/文レベルOK。上級のつきあげで挫折していた。EBM(アメリカ
音楽)の説明はできていなかった。
・中級-上/全体的には段落で話せているように聞こえるが、得意な分野と思わ
れる音楽の説明ができていないなど挫折が見られた。そのため上級
は維持していないと判定した。
データベースに示された判定は「中級-上」であった。判定理由は書かれていな
いが、おそらく私たちが議論した内容にある「上級のタスクを維持しきれずに
中級に落ちてしまった」という結論に達したと推測される。
12:00~12:30 報告と連絡事項(司会:迫田亜希子先生)
(1)韓国日本語学会の分科会(2018年3月24日)にて韓国OPI研究会主催の
デモンストレーション・ロールプレイ体験・研究発表を行った。
(2)2018年度の研究助成プロジェクトとして以下1件の研究を採用した。
小島堅嗣・山中峰央・後藤歩
「OPIの主要レベルにおける判定差異の要因-3名のテスターによる
判定結果の比較-」
→小島が研究の要点を発表した後、参加者全員の承認を得た。
(3)2017-2018年度会計報告
→報告後、参加者全員の承認を得た。
(4)2018年度12月の韓国日語教育学会にて、分科会発表の打診を受けて
いる。詳細が決定し次第、MLおよびHPで発表する。
(5)2019年度夏にOPIワークショップを開催予定
→詳細が決定し次第、MLおよびHPで発表する。
今回は少人数ながらも、音声データの判定について多くの意見交換をすること
ができて有益でした。このように継続してOPIに接しながら意見交換をすること
で判定の質が維持できると、改めて感じました。
次回も様々な趣向を考えて、会員の皆様にとって魅力ある活動をしていきたいと
思っております。今年度もよろしくお願い致します。 <文責:小島>
日程:2018年4月7日(土)10:30~12:30(10:15 受付開始)
場所:ハナ銀行多文化センター、タリン(多隣)第一会議室
参加者:6名
内容:
10:30~10:40 2018年度の運営委員あいさつ
(会長:迫田亜希子先生、副会長/広報担当:小島堅嗣、
会計:後藤歩先生。永田沙織先生は現在日本滞在中)
10:40~11:45 テープ判定と討論
テープ出所:国立国語研究所「日本語学習者会話データベース」
(http://nknet.ninjal.ac.jp/kaiwa/)よりアメリカ人被験者の音声データ
(No.200)を利用した。(データ選出:後藤先生、司会:小島)
今回は参加者6名がそれぞれ出した判定結果と判定理由を発表し、それを
もとに全員で議論をするという方法を取った。6名の判定と理由は以下の通り。
・中級-上/中級タスクOK、上級タスクは一部OK(国際化や戦争について
説明する部分はできていた。一方、最後まできちんと答えられな
い(話せない)部分も見られた。
・中級-中or上/(上級のタスクである)料理の手順やバレーボールのルール
を詳しく説明することができていなかった。
・中級-上/料理の手順について説明しているが、文レベルだった。他の部分
では段落ができている部分もあった。 抽象的な質問に対しては
対応できていなかった。
・上級-下/料理、バレーボールの説明は何とかできていた。超級レベルの
質問に対する答えは、よくわからなかった。
・中級-上/文レベルOK。上級のつきあげで挫折していた。EBM(アメリカ
音楽)の説明はできていなかった。
・中級-上/全体的には段落で話せているように聞こえるが、得意な分野と思わ
れる音楽の説明ができていないなど挫折が見られた。そのため上級
は維持していないと判定した。
データベースに示された判定は「中級-上」であった。判定理由は書かれていな
いが、おそらく私たちが議論した内容にある「上級のタスクを維持しきれずに
中級に落ちてしまった」という結論に達したと推測される。
12:00~12:30 報告と連絡事項(司会:迫田亜希子先生)
(1)韓国日本語学会の分科会(2018年3月24日)にて韓国OPI研究会主催の
デモンストレーション・ロールプレイ体験・研究発表を行った。
(2)2018年度の研究助成プロジェクトとして以下1件の研究を採用した。
小島堅嗣・山中峰央・後藤歩
「OPIの主要レベルにおける判定差異の要因-3名のテスターによる
判定結果の比較-」
→小島が研究の要点を発表した後、参加者全員の承認を得た。
(3)2017-2018年度会計報告
→報告後、参加者全員の承認を得た。
(4)2018年度12月の韓国日語教育学会にて、分科会発表の打診を受けて
いる。詳細が決定し次第、MLおよびHPで発表する。
(5)2019年度夏にOPIワークショップを開催予定
→詳細が決定し次第、MLおよびHPで発表する。
今回は少人数ながらも、音声データの判定について多くの意見交換をすること
ができて有益でした。このように継続してOPIに接しながら意見交換をすること
で判定の質が維持できると、改めて感じました。
次回も様々な趣向を考えて、会員の皆様にとって魅力ある活動をしていきたいと
思っております。今年度もよろしくお願い致します。 <文責:小島>
2018年04月02日
2018年度 第1回 定例会のお知らせ
韓国も桜が満開に近い季節になってきました。
そして、今年度第1回の定例会も今週に迫ってきましたので、再度お知らせいたします。
【2018年度 第1回定例会のお知らせ】
1. 日時:2018年4月7日(土) 10:30-12:30(終了予定)
2. 場所:タリン(ハナ銀行文化センター、多隣)
地下鉄4号線「한성대입구」3番出口右手
3. スケジュール:
(1)10:30-10:40 会長、運営委員メンバーのご挨拶
(2)10:40-11:40 テープ判定
(国立国語研究所の公開データベースの音声を使用する予定です)
(20分休憩)
(3)12:00-12:20 韓国日本語学会発表のご報告
(4)12:20-12:30 お知らせ(2018年度研究プロジェクトの件、他)
■終了後、昼食会(希望者)■
新年度は新しい参加者も多く、新しい出会いやきっかけができる貴重な機会となっています。
OPIを授業や研究に活かしたいと思っている方や、興味があるので一度見てみたい方などどなたでも大歓迎です。
お知り合い、研究仲間などお誘いあわせの上、ぜひご参加ください。
韓国OPI研究会スタッフ一同、皆様との出会いを楽しみにしています。
<小島/広報担当>
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23:12
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2018年02月06日
日本語プロフィシェンシー研究学会(JALP) 春合宿のご案内
2017年度第3回研究例会<春合宿>
「できるってな~に?-ルーブリックによる評価とその方法-」
日時:2018年3月24日(土)・25日(日)
会場:京都嵐山 「花のいえ」 http://hananoie.gr.jp
京都市右京区嵯峨天竜寺角倉町9 ☎075-861-1545
▼プログラム:
◆ 3月24日(土)
12:30 受付開始
13:00 開会・会長挨拶
13:10〜15:00 OPIセッション
15:00〜15:10 休憩
15:10〜17:20 研究発表Ⅰ (テーブル発表)
17:20〜17:30 諸連絡
17:30〜18:30 休憩・温泉
18:30〜20:30 夕食・歓談
20:30〜 二次会
◆ 3月25日(日)
9:00〜9:10 受付・諸連絡
9:10〜9:40 研究発表Ⅱ (テーブル発表)
9:40〜12:10 講演 西岡加名恵氏(京都大学教育学研究科教授)
12:10〜12:20 諸連絡
12:20〜12:30 会長挨拶・終了
▼申し込みページ:
参加申込 http://proficiency.jp/?p=1838
研究発表申込 http://proficiency.jp/?p=1842
▼学会HP:
http://proficiency.jp/
「できるってな~に?-ルーブリックによる評価とその方法-」
日時:2018年3月24日(土)・25日(日)
会場:京都嵐山 「花のいえ」 http://hananoie.gr.jp
京都市右京区嵯峨天竜寺角倉町9 ☎075-861-1545
▼プログラム:
◆ 3月24日(土)
12:30 受付開始
13:00 開会・会長挨拶
13:10〜15:00 OPIセッション
15:00〜15:10 休憩
15:10〜17:20 研究発表Ⅰ (テーブル発表)
17:20〜17:30 諸連絡
17:30〜18:30 休憩・温泉
18:30〜20:30 夕食・歓談
20:30〜 二次会
◆ 3月25日(日)
9:00〜9:10 受付・諸連絡
9:10〜9:40 研究発表Ⅱ (テーブル発表)
9:40〜12:10 講演 西岡加名恵氏(京都大学教育学研究科教授)
12:10〜12:20 諸連絡
12:20〜12:30 会長挨拶・終了
▼申し込みページ:
参加申込 http://proficiency.jp/?p=1838
研究発表申込 http://proficiency.jp/?p=1842
▼学会HP:
http://proficiency.jp/
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12:04
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2018年01月27日
2017年第4回定例会報告書
日時:2017年12月9日(土)
場所:大田(テジョン)市 培材(ペジェ)大学校
参加者:14名
<スケジュール>
14:00~ 挨拶、グループでの自己紹介
14:20~14:40 OPIデモンストレーション
14:40~15:10 判定、ディスカッション
15:10~15:30 休憩、ティータイム
15:30~17:00 研究発表
17:00~17:20 2018年度研究助成プロジェクト案内他、お知らせ
<定例会内容>
1. OPIデモンストレーション 司会:迫田亜希子 テスター:後藤歩先生
全体の前で実際にOPIインタビューを行うデモンストレーションを行った。インタビューは後藤歩先生に行っていただき、被験者は韓国人日本語学習者(男性)にお願いした。
2. 判定、ディスカッション 司会:迫田亜希子
4つのグループに分かれてディスカッションし、それぞれのグループで出た意見および判定を全体で共有した。
➣専門的な言葉や表現は多く見られていたものの、全体的に説明が不十分であった。
➣被験者の「おハコ」である話題が多く、被験者が話せなかったのか話さなかったのかを判断するのが難しかった。
➣レベルは中-上はクリアしていると見ることができるが、会話の質・抽象度が低かった。
➣被験者から、自分の苦手な話題になると、返答をはっきりせずに逃げてしまう(話題をそらす)傾向が見られ、細かい部分までレベルを測 ることが出来なかった。
3. 研究発表 司会:小島堅嗣先生
(1)「どう・どんな質問による効果的な発話抽出の一考察-OPIテスター訓練生のインタビューデータをもとに-」持田祐美子先生(平沢大 学)・濱畑静香(皇学館大学)・永田由紀(高麗大学 博士課程)・永田沙織(国際交流基金ソウル文化センター 非常勤講師)
「どう・どんな」のような指示範囲が広い疑問文に焦点を当て、OPIインタビューに現れた「どう・どんな」質問の使用実態を調査し、質問の使用例をもとに考察が行われた。インタビュー中に使用されていた質問の型および割合についてご説明いただき、それぞれの質問意図についてもカテゴリー別にご紹介いただいた。そしてこの質問意図が全体的に多く見られた項目や少なかった項目、また、被験者のレベルによってテスターからの出方が共通する項目もあれば異なっている項目もあり、興味深く伺った。また、質問に共起する事柄(質問項目)によって被験者の答え方が異なってくるため、テスターの聞き方に工夫が要されることが確認できた。インタビューでの質問項目の選択、質問の仕方によって、被験者の答え方が左右されるということを学ぶことができ、大変勉強になった。
(2)「やりとり会話授業におけるピア・フィードバックの利点と問題点―学生へのアンケートとインタビュー結果から―」小林安那先生(釜山外 国語大学)・神谷英里先生(ハノイ国家大学外国語大学)
会話授業の方法に対する学習者の意識に焦点を当てること、会話授業を分析・考察することを目的とし、韓国とベトナムの大学の日本語学科の学生に対し、会話の授業でCan-doを用いたペア・フィードバックの試みをされた。ご発表では、実際授業で使用されたCan-doのチェックシートや授業の流れなどをご紹介いただき、学習者の意見をもとに、この試みによって学習者の意識がどのように変化したのかについて、勉強することができた。特に、結果として否定的な意見よりも肯定的な意見を述べた学習者の方が多く、Can-doやペア・フィードバックが学習者にとって「話す」ことへの意欲につながり、積極的に話したり自律的な学習への姿勢が見られたという傾向について、大変興味深く伺った。また、定例会の参加者からは、是非自分の会話の授業に取り入れて実践してみたいという声も多く聞かれた。
(3)「OPIの複数テスターによる判定要因の分析-判定者間の信頼性の向上に向けての施策-」小島堅嗣先生(培材大学)・山中峰央先生 (培材大学)・後藤歩先生(ハンバット大学)
定例会などにおけるOPIのレベル判定において、判定者間でのOPIのインタビューテープ(音声データ)のレベル判定の差が大きく、判定基準が統一されていないという問題から、どのような判定基準をもとに判定しているのかについて、複数の判定者でGRID(判定表)をもとに詳細な分析が行われた。被験者の話し方や敬語の使用、テキストタイプや発話の内容などの捉え方が判定者による判定の差異につながっていることが確認されており、興味深く伺った。また、実際のインタビューに見られたテスターの質問と被験者の答え方を確認しながら、調査での判定者間に生じた判定の差異および根拠をご説明いただいた後に、定例会の参加者からそれぞれの判定について質問や意見が出たり、グループ内でも判定結果や根拠に対する意見を自由に交わすことができ、大変勉強になった。
4. 2018年度の研究助成プロジェクトについて 司会:小島堅嗣先生
2018年度の研究助成プロジェクトの募集に関する募集要項や募集時期などの日程を中心に説明が行われた。
※2018年度の研究助成プロジェクトについては、募集時期と募集の詳細を2018年2月初めまでに韓国OPI研究会 メーリングリストにてお知らせいたします。※
<文責 迫田亜希子>
場所:大田(テジョン)市 培材(ペジェ)大学校
参加者:14名
<スケジュール>
14:00~ 挨拶、グループでの自己紹介
14:20~14:40 OPIデモンストレーション
14:40~15:10 判定、ディスカッション
15:10~15:30 休憩、ティータイム
15:30~17:00 研究発表
17:00~17:20 2018年度研究助成プロジェクト案内他、お知らせ
<定例会内容>
1. OPIデモンストレーション 司会:迫田亜希子 テスター:後藤歩先生
全体の前で実際にOPIインタビューを行うデモンストレーションを行った。インタビューは後藤歩先生に行っていただき、被験者は韓国人日本語学習者(男性)にお願いした。
2. 判定、ディスカッション 司会:迫田亜希子
4つのグループに分かれてディスカッションし、それぞれのグループで出た意見および判定を全体で共有した。
➣専門的な言葉や表現は多く見られていたものの、全体的に説明が不十分であった。
➣被験者の「おハコ」である話題が多く、被験者が話せなかったのか話さなかったのかを判断するのが難しかった。
➣レベルは中-上はクリアしていると見ることができるが、会話の質・抽象度が低かった。
➣被験者から、自分の苦手な話題になると、返答をはっきりせずに逃げてしまう(話題をそらす)傾向が見られ、細かい部分までレベルを測 ることが出来なかった。
3. 研究発表 司会:小島堅嗣先生
(1)「どう・どんな質問による効果的な発話抽出の一考察-OPIテスター訓練生のインタビューデータをもとに-」持田祐美子先生(平沢大 学)・濱畑静香(皇学館大学)・永田由紀(高麗大学 博士課程)・永田沙織(国際交流基金ソウル文化センター 非常勤講師)
「どう・どんな」のような指示範囲が広い疑問文に焦点を当て、OPIインタビューに現れた「どう・どんな」質問の使用実態を調査し、質問の使用例をもとに考察が行われた。インタビュー中に使用されていた質問の型および割合についてご説明いただき、それぞれの質問意図についてもカテゴリー別にご紹介いただいた。そしてこの質問意図が全体的に多く見られた項目や少なかった項目、また、被験者のレベルによってテスターからの出方が共通する項目もあれば異なっている項目もあり、興味深く伺った。また、質問に共起する事柄(質問項目)によって被験者の答え方が異なってくるため、テスターの聞き方に工夫が要されることが確認できた。インタビューでの質問項目の選択、質問の仕方によって、被験者の答え方が左右されるということを学ぶことができ、大変勉強になった。
(2)「やりとり会話授業におけるピア・フィードバックの利点と問題点―学生へのアンケートとインタビュー結果から―」小林安那先生(釜山外 国語大学)・神谷英里先生(ハノイ国家大学外国語大学)
会話授業の方法に対する学習者の意識に焦点を当てること、会話授業を分析・考察することを目的とし、韓国とベトナムの大学の日本語学科の学生に対し、会話の授業でCan-doを用いたペア・フィードバックの試みをされた。ご発表では、実際授業で使用されたCan-doのチェックシートや授業の流れなどをご紹介いただき、学習者の意見をもとに、この試みによって学習者の意識がどのように変化したのかについて、勉強することができた。特に、結果として否定的な意見よりも肯定的な意見を述べた学習者の方が多く、Can-doやペア・フィードバックが学習者にとって「話す」ことへの意欲につながり、積極的に話したり自律的な学習への姿勢が見られたという傾向について、大変興味深く伺った。また、定例会の参加者からは、是非自分の会話の授業に取り入れて実践してみたいという声も多く聞かれた。
(3)「OPIの複数テスターによる判定要因の分析-判定者間の信頼性の向上に向けての施策-」小島堅嗣先生(培材大学)・山中峰央先生 (培材大学)・後藤歩先生(ハンバット大学)
定例会などにおけるOPIのレベル判定において、判定者間でのOPIのインタビューテープ(音声データ)のレベル判定の差が大きく、判定基準が統一されていないという問題から、どのような判定基準をもとに判定しているのかについて、複数の判定者でGRID(判定表)をもとに詳細な分析が行われた。被験者の話し方や敬語の使用、テキストタイプや発話の内容などの捉え方が判定者による判定の差異につながっていることが確認されており、興味深く伺った。また、実際のインタビューに見られたテスターの質問と被験者の答え方を確認しながら、調査での判定者間に生じた判定の差異および根拠をご説明いただいた後に、定例会の参加者からそれぞれの判定について質問や意見が出たり、グループ内でも判定結果や根拠に対する意見を自由に交わすことができ、大変勉強になった。
4. 2018年度の研究助成プロジェクトについて 司会:小島堅嗣先生
2018年度の研究助成プロジェクトの募集に関する募集要項や募集時期などの日程を中心に説明が行われた。
※2018年度の研究助成プロジェクトについては、募集時期と募集の詳細を2018年2月初めまでに韓国OPI研究会 メーリングリストにてお知らせいたします。※
<文責 迫田亜希子>
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09:25
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2017年10月24日
2017年第3回定例会報告書
日程:2017年10月21日(土)10:30~13:00(10:15~受付開始)
場所:ハナ多文化センター「タリン」3階会議室
参加者:8名
内容:
10:30~10:50 台湾OPI国際シンポジウムの報告
(2017年8月4日、5日開催、於:淡江大学)
1.シンポジウム全体について(川口先生)
・各国から200名以上が参加し、盛況であった。
・1日目は日本からの招待講演(佐藤学教授/学習院大学)や、台湾の
先生方の講演があった。ただし中国語→日本語の同時通訳サービス
が高額で利用できない事態もあった。
・各国地域のOPI研究会代表のあいさつを行った。
(韓国代表:川口慶子先生、香港代表:上田早苗先生、ブラジル代表:
向井裕樹先生)
2.韓国OPI研究会メンバーの発表について(小島)
・2日目に以下の2件の発表を行った。
1)ポスター発表
発表タイトル「「どう・どんな質問」による効果的な発話抽出の一考察」
→発表後に論文にまとめ、日本語教育学会(日本)に投稿中。
2)口頭発表
発表タイトル「OPIの複数テスターによる判定要因の分析」
→発表後に論文にまとめ、プロフィシェンシー学会(日本)に投稿中。
10:50~11:50 テープ判定と討論
テープ提供:持田祐美子先生(12期生) 司会:迫田亜希子先生
討論において以下の3点が大きなポイントとなった。
・テスターの態度について再確認すべきこと
→単なるおしゃべりではなく、試験であるという雰囲気を作ることが重要。
・上級のタスクについて、口頭段落で話せているかをきちんと見ること
→発話量だけで見てはいけない。
・ロールプレイにおいて、テスターの発話が多くなりすぎないように注意すること
→被験者の発話量が落ちないように配慮する。
12:00~13:00 論文・ディスカッション 司会:永田沙織先生
1)ロールプレイについての論文の概要を説明(*)
2)活動:ロールプレイカードは改定されるごとに若干の内容変更等があるが、
今回は論文にあるように「カードは自作すべき」という観点から、どのような
内容にすべきかみんなで考えてみる。
3)ディスカッションから出てきた意見
・韓国の実情に合ったロールプレイカードを準備すべきである。日本で開発
されたもの(例えば、山内博之(2006)『ロールプレイで学ぶ中級から上級
への日本語会話』アルクなど)を参考にする。
*堀井恵子・西川寛之・西部由佳(2010)
「ロールプレイカード・プロジェクト(RPCP)活動内容」
『日本語OPI研究会20周年記念論文集・報告集』pp.103-110
日本語OPI研究会において、2004年4月から2年間行われたプロジェクト。
ロールプレイについての問題点を解決すべく、トレーナー2名、ロールカード
翻訳者1名に半構造化インタビューをした。そして「ロールは自作で」という
観点から、各レベルの試作版を作成し、自作する際のヒントを提示した。
★お知らせ★
1)任期満了に伴い、会長の川口慶子先生が退任されます。そして迫田亜希子
先生が新たに就任されます。川口先生、6年間本当にお疲れ様でした。
迫田先生、これから2018年・2019年と大きなイベントがありますがどうぞよろしく
お願いします。
2)次回の定例会(2017年第4回定例会)は、
2017年12月9日(土)に大田(テジョン)で開催されます。
午後からの開始(14:00開始を検討中)、開催場所は培材(ベジェ)大学を予定
しています。
詳細は決まり次第、MLで連絡いたします。
いつもと趣向を変えた内容も考えておりますので、皆様奮ってご参加くださいます
よう、お願いいたします。
<文責:小島>
場所:ハナ多文化センター「タリン」3階会議室
参加者:8名
内容:
10:30~10:50 台湾OPI国際シンポジウムの報告
(2017年8月4日、5日開催、於:淡江大学)
1.シンポジウム全体について(川口先生)
・各国から200名以上が参加し、盛況であった。
・1日目は日本からの招待講演(佐藤学教授/学習院大学)や、台湾の
先生方の講演があった。ただし中国語→日本語の同時通訳サービス
が高額で利用できない事態もあった。
・各国地域のOPI研究会代表のあいさつを行った。
(韓国代表:川口慶子先生、香港代表:上田早苗先生、ブラジル代表:
向井裕樹先生)
2.韓国OPI研究会メンバーの発表について(小島)
・2日目に以下の2件の発表を行った。
1)ポスター発表
発表タイトル「「どう・どんな質問」による効果的な発話抽出の一考察」
→発表後に論文にまとめ、日本語教育学会(日本)に投稿中。
2)口頭発表
発表タイトル「OPIの複数テスターによる判定要因の分析」
→発表後に論文にまとめ、プロフィシェンシー学会(日本)に投稿中。
10:50~11:50 テープ判定と討論
テープ提供:持田祐美子先生(12期生) 司会:迫田亜希子先生
討論において以下の3点が大きなポイントとなった。
・テスターの態度について再確認すべきこと
→単なるおしゃべりではなく、試験であるという雰囲気を作ることが重要。
・上級のタスクについて、口頭段落で話せているかをきちんと見ること
→発話量だけで見てはいけない。
・ロールプレイにおいて、テスターの発話が多くなりすぎないように注意すること
→被験者の発話量が落ちないように配慮する。
12:00~13:00 論文・ディスカッション 司会:永田沙織先生
1)ロールプレイについての論文の概要を説明(*)
2)活動:ロールプレイカードは改定されるごとに若干の内容変更等があるが、
今回は論文にあるように「カードは自作すべき」という観点から、どのような
内容にすべきかみんなで考えてみる。
3)ディスカッションから出てきた意見
・韓国の実情に合ったロールプレイカードを準備すべきである。日本で開発
されたもの(例えば、山内博之(2006)『ロールプレイで学ぶ中級から上級
への日本語会話』アルクなど)を参考にする。
*堀井恵子・西川寛之・西部由佳(2010)
「ロールプレイカード・プロジェクト(RPCP)活動内容」
『日本語OPI研究会20周年記念論文集・報告集』pp.103-110
日本語OPI研究会において、2004年4月から2年間行われたプロジェクト。
ロールプレイについての問題点を解決すべく、トレーナー2名、ロールカード
翻訳者1名に半構造化インタビューをした。そして「ロールは自作で」という
観点から、各レベルの試作版を作成し、自作する際のヒントを提示した。
★お知らせ★
1)任期満了に伴い、会長の川口慶子先生が退任されます。そして迫田亜希子
先生が新たに就任されます。川口先生、6年間本当にお疲れ様でした。
迫田先生、これから2018年・2019年と大きなイベントがありますがどうぞよろしく
お願いします。
2)次回の定例会(2017年第4回定例会)は、
2017年12月9日(土)に大田(テジョン)で開催されます。
午後からの開始(14:00開始を検討中)、開催場所は培材(ベジェ)大学を予定
しています。
詳細は決まり次第、MLで連絡いたします。
いつもと趣向を変えた内容も考えておりますので、皆様奮ってご参加くださいます
よう、お願いいたします。
<文責:小島>
Posted by J-OPI-K at
19:11
│Comments(0)