2008年02月15日

第1回特別セミナーの報告

鎌田トレーナーを迎えてのセミナーを終えて


韓国OPI研究会が誕生してからはじめて、トレーナーを迎えての一般向けのセミナーを無事終えることができました。

約50人が集まり、OPIに対する関心の高さを確認しました。日本語母語話者だけでなく、韓国語母語話者も半数近くいました。大学で日本語を教えている人だけでなく、学院で教えている人や大学院生も数多く参加していました。

OPI(オーラル・プロフィシェンシー・インタビュー)がどういうものであるか、紹介されたあと、実際のデモンストレーションがおこなわれました。

実は、鎌田トレーナーは中級の上あたりの被験者が希望でしたが、奥山が連れてきた被験者(2006年度に大学2年生になる予定、日本滞在経験無し)はできすぎてしまって、上級に入ってしまいました。これは、もちろん奥山の不手際による所が多いのですが、夏休み直前に奥山がOPIをおこなったときにはこの被験者は中級の中でした。 急激に力を伸ばす良い例かと思われます。また、こういった場所に被験者をつれてきた場合、被験者によっては大勢の人の目にさらされて、萎縮してしまう可能性もあり、それが後の学習にも響く恐れもあります。今回の被験者は元気いっぱいで「いい機会を与えてくださってありがとうございました」とのメールが送られてきましたが、慎重に被験者を選ぶ必要性を実感しました。

言語的挫折については中級以下の場合は、はっきり現れるが、上級以上になるとはっきりしなくなり、テキストの型や語彙の選択が決め手になる、という点が指摘されました。また、上級の特徴として冗漫な話し方が指摘されました。

後半は、日本語教育への応用法についての内容でした。

講義が終了後に 発音の問題とOPIの判定とに関する質問がありました。これに対してはモーラなどの決定的な問題と、ネイティブが聞いたときに感じる違和感、いわゆる「しっくりこない」という問題がある、という説明がなされました。

また、ドラマのタスクに関しては「ドラマの一部しか話していないのでそれではタスクが達成されているとは言えないのではないか」という質問に関しては、「一部だからだめ、ということはない。あらすじ自体がしっかりと話されていれば、タスク達成とみなす」、という説明がなされました。

講演終了後には17人が残って会食がおこなわれ、談笑とともに韓国におけるOPIについての積極的な論議がおこなわれました。

これからも、このような一般向けのセミナーを開催することによって、韓国でのOPIに関する関心度を高めていけるように努力邁進したいと思います。

この場をかりて、みなさまのご協力に感謝のことばを申し上げます。(2006.2.22.奥山洋子)



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